なでしこ・田中美南が千金弾 初有観客の前で金へ望みつないだ「諦めない姿勢を」

 田中美南
 後半、先制ゴールを決め、駆けだす田中(右)
 後半、先制ゴールを決める田中(11)
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 「東京五輪・サッカー女子・1次リーグ、日本1-0チリ」(27日、キューアンドエースタジアムみやぎ)

 日本はチリを1-0で下して今大会初勝利を挙げ、準々決勝進出を決めた。後半32分、途中出場のFW田中美南(27)=INAC神戸=が決勝ゴール。女子1次リーグE組で1勝1分け1敗で勝ち点4とし、グループ3位で8強進出となった。4強をかけてG組1位のスウェーデンと対戦する。

 観客の拍手が、台風接近の真っ暗な夜空に響いた。後半32分、中央後方からのグラウンダーのパスを受けたFW岩渕が、相手DFを引きつけて、ボールを落とす。反応した田中は冷静にGKの動きを見て、浮かし気味にシュート。8強進出を決める千金弾だ。

 「ブチさん(岩渕)が粘ってくれて、いいところに(ボールが)こぼれた。キーパーが寝るかなと冷静に見られて、浮かせました」

 スタンドの両親、兄に指でポーズを送る。イレブンからの祝福に、笑顔がはじけた。

 「みんなに救われた初戦だった。取り返すぞという思いだった」と明かす。どうしても欲しいゴールだった。カナダ戦では試合中のPKを外した。責任を感じる田中に、周囲の温かい声があった。「いい意味で引きずって、取り返したいと思った」。仲間のために。そう誓って。ピッチに立った。

 ここまで2戦、わずか1得点だった。勝ち点3を奪えば、自力での8強入りが決まる戦い。日本は攻撃をテーマに戦った。岩渕、MF長谷川を中心に序盤から攻勢に出た。放ったシュートは21本。打っても決まらない重苦しい空気だった。

 田中は後半から出場。「自分らは勝つしか道はない。どんなに外そうが最後までゴールを意識しようと思った」と振り返った。次は強豪スウェーデン戦。「点を取るしか勝つ道はない。点を取りに行く姿勢を見せて、最後まで諦めない姿勢としっかり勝つ試合を見せたい」。復活したストライカーが夜空に誓った。

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