岩崎恭子さんが見た 力を出し切った大橋悠依選手、出し切れなかった瀬戸大也選手

 岩崎恭子さん
 トップでゴールし、歓喜のガッツポーズを決める大橋悠依(撮影・高部洋祐)
 女子400メートル個人メドレーで優勝した大橋悠依。(上から時計回りに)バタフライ、背泳ぎ、平泳ぎ、自由形
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 東京五輪期間中、デイリースポーツでは特別コラム「祭典記」を掲載する。五輪への熱い思いを寄せる6人が日替わりで登場。3回目は92年バルセロナ五輪女子200メートル平泳ぎ金メダリストの岩崎恭子さん(43)が、東京大会への期待や思いなどをつづった。

 ◇  ◇

 大橋選手の金メダルを見て、本当にうれしく思いました。決勝の初日でしたし、つまずくと流れが悪くなってしまうところで、彼女が明るくしてくれました。しかも金メダルです。今後の競泳陣にもいい影響を与えてくれると思います。

 特に平泳ぎが良かったです。非常に伸びのある、力みのない泳ぎでした。バタフライもそうで、ちょっとした力みで推進力に影響を及ぼしてしまうのですが、そういったこともなく無駄のない動きができていました。

 平泳ぎでかなりの差をつけたことで、他の選手に『追い付けないかも』と思わせた心理的要因も大きかったです。思った以上に離せたから余裕を持って泳げましたし、最後に失速はしましたが、差されない平泳ぎまでの『ため』があったことが良かったと思います。

 自己ベストには届きませんでしたが、五輪は勝負です。コロナ禍で大会が一年延期された中、あきらめなかったことも結果につながったと思います。今日の泳ぎを見て、私には気持ち的にも余裕があったように見えました。

 初日の男子400メートル個人メドレーでは瀬戸選手が決勝進出を逃しました。平泳ぎまではいい感じでしたが、周りも好タイムで泳いでいました。最後の自由形で詰められる中、上げきれませんでしたが、余裕を持ちすぎてトップスピードまでエンジンがかからなかったのかもしれません。

 インタビューでも答えていましたが、リオデジャネイロ五輪の時は予選から頑張っていき、決勝で持たなかったことから、今回は余裕を持っていこうとしたのではないでしょうか。余力を持って、体力を温存しておきたい、という考えがあったからだと思います。ペース配分がまずかったのかなと感じました。

 五輪で結果を出すためには、持っているものをそのときに出さなくてはいけません。毎日の積み重ねで自信をつけていくことが大事ですが、それを4年に1度の舞台で出す難しさがあります。

 どの選手もメダルを望んでいますし、期待をしていいと思います。でもそう簡単なことではない、ということを初日から感じました。日本代表に選ばれている選手は、決勝に進むような人たちばかりです。それぞれの力を出し切ってもらいたい、と願っています。

 ◆岩崎恭子(いわさき・きょうこ)1978年7月21日、静岡県沼津市出身。1992年の日本選手権で2位となり、同年のバルセロナ五輪200メートル平泳ぎで日本競泳史上最年少となる14歳で金メダルを獲得した。96年アトランタ五輪は200メートルで10位。日大に進学し、98年に現役を引退した。1992年度ホワイトベア・スポーツ賞受賞。現在はレッスンやイベントなどを通じて水泳の普及活動を行っている。

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