金メダリスト高藤直寿 無観客を前向きに語る「お互いをたたえ合うことができた」

 男子60キロ級で優勝し、表彰台に立つ高藤直寿=日本武道館
 男子60キロ級で優勝し、2位となった台湾の楊勇緯(左)と健闘をたたえ合う高藤直寿
 金メダルを手にする高藤直寿(撮影・堀内翔)
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 「東京五輪・柔道男子60キロ級・決勝」(24日、日本武道館)

 リオ五輪同級銅メダルの高藤直寿が悲願の金メダルを獲得した。決勝で楊勇緯(チャイニーズタイペイ)をゴールデンスコア方式の延長戦の末に破り、日本勢金メダル1号となった。

 無観客での開催。金メダル獲得の瞬間、高藤は右手を突き上げ喜びを表現したが、歓声はなかった。高藤は勝利をかみしめ、相手の楊勇緯の腕を上げて敬意を示した。

 準決勝でも11分超の激闘をかわしたエルドス・スメトフ(カザフスタン)と健闘をたたえ合い、畳の上で抱擁、言葉を交わすシーンがあった。

 メダリストが出席した会見。高藤は「無観客だったが、それがまた日本武道館のど真ん中で息の音とか聞こえる感じがしびれました。まわりの観客がいる時と違って、シンとしていてお互いをたたえ合うことができてすごくいい経験になりました」と、無観客開催を前向きに語った。

 憧れである日本武道館での金メダル。「高藤は神聖な日本武道館で2人だけでやるのは、ここで戦えたことを誇りに思います」とライバルたちにも視線を送った。

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