坂本花織スマイル満開「貴重な経験」 りくりゅうはリフトで行進 涙と感動の17日間、ついに五輪閉幕
第25回冬季オリンピック、ミラノ・コルティナ大会は22日夜(日本時間23日未明)に閉幕した。世界遺産のベローナ市街にある古代ローマ時代の円形闘技場で閉会式が行われ、ミラノとコルティナダンペッツォの2カ所に17日間ともされた聖火が消えた。日本選手団は、フィギュアスケート女子で銀メダルの坂本花織(25)=シスメックス=とスピードスケート男子の森重航(25)=オカモトグループ=が旗手を務め、フィギュアスケートのペアで金メダルを獲得した三浦璃来(24)、木原龍一(33)組=木下グループ=らも行進。次回は2030年にフランスのアルプス地域を中心に開催される。
母国の期待と誇りを背負った世界中のアスリートによる17日間の戦いが幕を下ろした。閉会式はミラノ中心部から約150キロ離れ、シェークスピアの悲劇「ロミオとジュリエット」の舞台でも知られる世界遺産都市・ベローナで行われた。
約2千年前に建造された円形闘技場は、最新のLEDスクリーンや照明に彩られた。「躍動する美」をコンセプトに、オペラ「椿姫」の「乾杯の歌」で幕が開き、リゴレットやアイーダなど名作の登場人物も次々と壇上へ。蝶々夫人は熊本市出身でローマを拠点に活躍する俳優の市川純さんが務めた。
史上最多24個のメダルを獲得した日本選手団。旗手を務めた坂本は大役を終え「イタリアらしいストーリーを感じる中で、森重さんと楽しく歩くことができました。フィギュアスケートの仲間たちを含むTEAM JAPANの皆さんと閉会式を見られたのは、貴重な経験になりました」とコメント。森重とともに日の丸を高々と掲げて行進する間、満面の笑みが絶えなかった。
続いてフィギュアスケート、スピードスケート、アイスホッケーの選手らとスタッフを含めた約50人が入場。日の丸とイタリア国旗の小旗を振り、開催国への敬意と感謝を込めた。三浦、木原組はペア日本勢初の金メダルをたぐり寄せたリフトを披露。選手たちの視線をくぎ付けにした中、三浦はひときわ高い位置からスマートフォンをかざした。
日本の団体銀メダルにも貢献した2人の活躍は、閉会式で流れた大会のハイライト映像に2度も登場するほどのインパクトを残した。一つは得意のツイストリフトで、もう一つは高得点に驚いた三浦が興奮のあまり、ずっこけた場面。木原は「個人戦のショートプログラム後、ミスから心が折れそうになった瞬間もあったが、皆さまの励ましで立ち直ることができた」と感謝し、三浦は「最後まで諦めずに滑り切れた。これからもペアの発展に貢献できるよう精いっぱい頑張る」と気持ちを新たにした。
式の最後、五輪旗がミラノのサラ市長らからプロバンス・アルプ・コートダジュール地域圏などの知事に引き継がれた。場内にピアノの調べが響く中、ミラノとコルティナダンペッツォの聖火台の火が静かに消えた。17日間にわたって8競技116種目で繰り広げられた冬の祭典が、幕を閉じた。
