メンバーのニコル（２２）、ジヨン（１９）の脱退騒動に揺れる韓国女性５人組グループ・ＫＡＲＡが２４日、神戸・ワールド記念ホールで日本ツアー「ＫＡＲＡＳＩＡ」のファイナルを迎えた。来年以降の２人のＫＡＲＡ残留は極めて厳しい情勢。事実上、現５人体制による日本最後となるステージで、ニコルとジヨンが号泣スピーチで“別れの言葉”を述べた。

　現体制となって５年、日本国内でも約７０回のステージを展開してきた５人での日本最後のパフォーマンス。

　公演終盤にあいさつに立ったニコルは「きょうでツアーも終わり…時間が早すぎて…」と切り出すと、号泣して言葉が出なくなった。万雷のニコル・コールが起こると、涙をぬぐいながら「辛い時もありましたけど…大切な思い出を作れてうれしいです」「皆がいるから、ずっとずっとがんばります」と必死に言葉をつないだ。

　続いてマイクを握ったジヨンも、次第に笑顔が崩れて涙声になり「一生忘れない思い出になりました。今日のことを忘れないで！」と叫んだ。

　場内が涙で包まれ、満員７０００人のファンは韓国語で「ずっといっしょ」と書かれたカードを掲げて声をからした。

　ニコルは現所属する芸能事務所と来年１月以降は契約更新しないことを表明。ＫＡＲＡ残留を希望しているが、事務所側と折り合いがついていない。ジヨンも留学希望の意思を示しており、来年４月の契約更新は微妙な状況だ。この日は、会場にＫＡＲＡをデビュー当時から支えてきた歴代マネジャーも集まり、ステージを見守った。

　“惜別ムード”となった３時間。２７日発売の最新曲「フレンチキス」など全２７曲を熱唱し、最後はニコルがうつむいたまま歌えなくなった。ファンからは「ありがとう」の歓声が飛んだ。

　５人は近日中に韓国に帰国。１２月１４日に韓国で事務所主催のフェスに出演するが、その後の活動は未定だ。