東北福祉大大塚監督は母の弔い星ならず

試合後の取材で唇をかむ東北福祉大・大塚監督(撮影・堀内翔)
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 「全日本大学野球選手権・準々決勝、上武大5-4東北福祉大」(9日、神宮球場)

 東北福祉大がシーソーゲームの末に逆転サヨナラ負けを喫し、4強入りを逃した。

 3点のリードを許して完封負け寸前だった九回、3連続長短打を含む4安打で4点を奪い逆転。驚異の粘りで、勝利を手中にしたかと思われた。しかし、その裏に4安打を集中され、悪夢の再逆転を許した。

 元西武で昨秋から指揮を執る大塚光二監督は「よく粘ったと思います。最後は夢を見せてもらった」と評価しつつ、「ウチより上武大さんの方が、精神的に強い選手が多かった。そこに尽きる気がします」と敗因に挙げた。

 この日の未明、母・孝子さんを病気で亡くしていた大塚監督。悲報をナインには明かさず、采配を振った。「僕の母親が亡くなったから、選手に頑張れというのはおかしい。全国大会で気が張っているから、悲しさまで気持ちが回らない」と気丈に振る舞ったが、目は真っ赤。弔い星を届けることはできず、無念さをにじませた。

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