存続問題に揺れるPL学園七回コールド

6回、三者連続三振を奪いベンチに引き上げるPL学園・山本(右)=撮影・石湯恒介
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 「高校野球・大阪大会3回戦、PL学園8-0みどり清朋」(20日、南港中央)

 存続問題に揺れるPL学園が、みどり清朋を七回コールドで下した。

 春夏7度の全国制覇を誇る名門が、着実に成長した姿を見せた。みどり清朋打線から4投手の継投で奪った三振は七回までで13個。先発の140キロ右腕・難波が初回に3者連続三振を奪って立ち上がると、4回まで1安打9奪三振。五回から後を受けた円城寺は2三振を奪い、六回から登板したエース左腕・山本は3者連続三振で今夏初マウンドを踏んだ。

 最後は松島が3人で抑え、三塁すら踏ませなかった投手陣。部長として甲子園出場経験もある草野監督は「強いときは投手力が安定していた。今のチームは全体のまとまりがある」と目を細める。

 そのまとまりを象徴するようなエピソードを、エース・山本が明かす。昨夏のマウンドを経験した左腕だが、春季大会では1試合しか登板がなかった。その理由はなぜか?山本は「自分たちで考えて、難波や他の投手陣に公式戦のマウンドを経験して欲しかった。夏は1人では勝ち抜けないので」と言う。

 炎天下の中で過密日程を消化する大阪大会は、複数投手の力がなければ勝ち抜けない。甲子園を目指すには投手陣のレベルアップが必要。エースの山本は自分が投げたい気持ちを抑え、他の投手が登板する機会を春季大会から意図的に作ってきた。

 「別に体はどこも悪くないです。練習試合では投げていたので。きょうはまっすぐのキレを意識して投げられた」と語るエース。自分たちで作り上げたタレント揃いの投手陣が、草野監督が語る“チームのまとまり”を象徴している。

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