大谷翔平 WS1号!松井秀喜氏以来の日本選手弾 「WE DON’T NEED YOU」敵地ファンの大合唱に負けん 第2戦目へ
「ワールドシリーズ・第1戦、ブルージェイズ11-4ドジャース」(24日、トロント)
ドジャースの大谷翔平投手(31)が24日(日本時間25日)、敵地トロントで行われたブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第1戦に「1番・指名打者」で出場し、七回にポストシーズン(PS)6本目、自身WS初の本塁打を放った。大敗ムード漂う展開で打った松井秀喜氏以来となる日本選手のWS弾。PS通算9本塁打で、同氏が持つ日本選手最多記録にあと1本に迫った。
ブーイングを浴びせ続けた敵地ファンを黙らせた。投壊で9点差がついた七回1死一塁の場面で大谷が意地の一発だ。カウント1-2と追い込まれながら、内角低めカーブを右翼席まで運んだ。
バットの芯を外した一撃は、発射角41度の“ムーンショット”。高々と舞い上がり、ゆっくり落ちていく打球とは対照的に、一塁走者を追い抜かんばかりのスピードでダイヤモンドを回った大谷。笑顔なきワールドシリーズ1号だった。
前日の全体練習で今季2度目のフリー打撃を敢行した。33スイングで推定飛距離150メートル弾を含む14本の柵越え。「外でしか確認できないことをしっかりと」。手応えを持って臨んだ大舞台で結果を出した。
しかし、この日は五回の第3打席までノーヒット。1点を先制し、なおも2死満塁の二回の打席は一ゴロに倒れた。序盤の絶好機を逸すると、同点の六回に投手陣が大崩れ。シリーズ史上2番目の1イニング9失点で勝敗はほぼ決した。
ブ軍は23年オフにエンゼルスからFAになった時に移籍先最終候補だった球団。大谷がフロリダのキャンプ施設を訪れた経緯もあって、九回2死走者なしの打席ではスタンドから「WE DON’T NEED YOU(お前は必要ない)」の大合唱が起こった。
シリーズ史上、第1戦に勝ったチームの優勝確率は64%(77/120)。第2戦を制したチームのそれは65%(78/120)とほぼ同じ。大谷の打撃を振り返り、ロバーツ監督は「いいホームランだった。これをきっかけに乗ってほしいね」と期待を込めた。大きな意味を持つ第2戦。大谷が勝利に直結する豪快アーチで、再び敵地ファンを黙らせる。





