MLBで来季から"一部ロボット審判”「ABSチャレンジシステム」導入 正式発表 12台の高性能カメラで計測 コミッショナー「選手たちがチャレンジ方式を支持」

 ロブ・マンフレッドMLBコミッショナー
 オールスター戦で「ロボット審判」の判定が電光掲示板に示された(共同)=7月
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 米大リーグ機構(MLB)は23日(日本時間24日)、来季から高性能カメラを使って自動でストライクとボールの判定する「ABSチャレンジシステム」(“ロボット審判”)を導入すると発表した。この日、共同競技委員会の投票により承認された。

 同システムは各球場に設置された12台のホークアイ・カメラによって投球の軌道を計測。球審のボール・ストライクの判定に異議を唱えたい場合は投手、捕手、打者のいずれかが帽子やヘルメットをすばやく叩いてチャレンジを要求できる。チャレンジ権が行使された場合、球審が観客に向けてチャレンジの実施をアナウンスし、“ロボット審判”の結果を示すグラフィックが場内スコアボードや中継画面に表示される。時間にして15秒で完了するという。

 チャレンジ権は各チーム2回。リクエストできるのは投手、捕手、打者のみで、監督やコーチ陣など第三者からの助言や指示を受けることはできない。成功した場合は消費されずに保持できる。延長戦に入った場合は、チャレンジ権が残っていないチームは1回分、追加される。

 同システムにおけるストライクゾーンの定義は次のとおり。

 ・横幅はホームプレートの幅(17インチ=約43.2cm)に固定される。

 ・上下の境界は選手個々の身長に基づいて調整(上限は打者の身長の53・5%の高さ、下限は打者の身長の27%の高さ)

 同システムはすでにマイナーの試合(1Aでは21年から、3Aでは22年から)で導入されており、メジャーでは今季のオープン戦、オールスターで試験的に実施された。

 ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーは声明の中で「選手たちが、すべての投球をテクノロジーで判定する方式よりもチャレンジ形式を強く支持したことが、今回のシステム決定の重要な要因となりました」と説明。「私は、審判の重要な役割を守りつつ、重要な場面での誤審を修正できる仕組みを導入し、試合のテンポとリズムを損なわないという絶妙なバランスを取った共同競技委員会の判断を称賛します」と記した。

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