大谷翔平 3戦連発!先頭被弾後わずか11分で史上初倍返し逆転2ラン 二刀流3回1失点&特大35号

 「ドジャース5-2ツインズ」(21日、ロサンゼルス)

 ドジャースの大谷翔平投手(31)は21日(日本時間22日)、「2番・投手兼指名打者」で出場し、試合開始直後に先頭打者本塁打を浴びながら、直後の初回に3試合連発となる逆転の35号2ランを放った。初回に投手が被弾後に本塁打を放ったのは史上初。投げては3回を1失点の活躍で、4連敗を阻止した。

 やられたらやり返す。これぞ、リアル二刀流の醍醐味(だいごみ)だ。大谷がまるで漫画のようなパフォーマンスで本拠地のスタンドを埋めた5万1121人を熱狂させた。

 今季6度目の投打同時出場。フィールドがため息に包まれたのは、先発投手としてマウンドに上がった直後だった。先頭バクストンへの2球目、甘く入ったスイーパーを左翼席中段へ運ばれた。「僕の失投だった」。自身2年ぶりの被弾。3連敗中のチームに暗雲が垂れ込めた。

 しかし、ここで終わらないのが大谷だ。先制被弾からわずか11分後。初回無死一塁で迎えた打席で浮いたチェンジアップにバット一閃(いっせん)。センターバックスクリーンへ飛距離134メートルの特大アーチ。倍返しの35号逆転2ランで自分を援護した。

 5月25~27日以来、今季3度目の3試合連発。すべて中堅から左方向への打球に「ここ数日は(打席内での球の)見え方がいいのが一番。調子が戻ってきてるんじゃないかなと思う」と確かな手ごたえを口にした。

 大リーグ公式サイトによると、46年前の1979年5月12日のフィリーズ-カブス戦で初回の攻撃でホームランを打った投手が、その裏の投球で被弾した記録が残っている。しかし、被弾後に本塁打を打ったのは史上初。唯一無二の存在にふさわしい歴史的パフォーマンスとなった。

 投手としては予定通り3回を投げ切り、今季最多の4安打を許しながらも最少失点に抑えた。「全体的にあまり良くない出来。(制球が)甘かったというのが一番」。試合後は反省の言葉が口を突いたが、「それを次につなげたい」と前を向いた。

 チームは2番で精彩を欠いたベッツの復調を期して前日に打順を組み換えた。試合後の大谷は2日前の夜にロバーツ監督からショートメールで打順が1番から2番になることを伝えられたことを明かし、「『9番でもいいよ』って返しました」と微笑ましい秘話を披露。「不満は全くない。みんなが心地よく打てるのが一番。それぐらい(打順は)どこでもいい」と言い切った。

 ナ・リーグの本塁打王争いは、直近3戦5発のスアレス(ダイヤモンドバックス)を1差で追っている。

 歴史に残る二刀流パフォーマンスでチームの連敗を3で止め、後半戦初勝利。大谷がチームとともに上昇気流に乗っていく。

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