大谷翔平 愛娘に届けたパパ1勝 3の0も八回四球で出塁→決勝点呼んだ 敵地スタンドも祝福の大歓声
「レンジャーズ0-1ドジャース」(20日、アーリントン)
妻の出産で産休制度の「父親リスト」に入っていたドジャースの大谷翔平投手(30)が3試合ぶりに復帰した。「1番・指名打者」で先発。一日を通してチームメートやファンらから多くの祝福を受けたが、3打数無安打に終わった。“パパ1号”は次戦以降に持ち越しとなった。
チケットが完売し、4万8110人が埋めた敵地スタンドから大きな歓声と拍手が起こった。フィールドに「1番・大谷」の場内アナウンスが響き渡ると、熱狂的なド軍ファンが大きく沸いた。
大谷は16日の本拠ロサンゼルスで行われたロッキーズ戦に出場した後、チームには帯同せず、MLBの産休制度を利用して2試合を欠場。真美子夫人の出産に立ち会い、前日にSNSで第1子の女児誕生を報告した。
試合前からクラブハウスはお祝いムードに包まれた。他の選手より遅く球場入りした大谷の元に次々と選手やコーチ、球団関係者が集まった。1、2番コンビを組むベッツや抑えのスコットらから「おめでとう」の言葉を贈られてグータッチ。大谷の表情は緩みっぱなしだった。
試合では打席に入るたびに客席が盛り上がった。両軍無得点の投手戦。3打席無安打で迎えた0-0の八回無死一塁は四球を選んで好機を拡大し、フリーマンの決勝犠飛につなげて、チームの2カード連続勝ち越しに貢献した。
ただ、五回の打席ではど真ん中のカットボールを一ゴロにするなど、期待された“パパ1号”は次戦以降に持ち越し。試合開始前に大谷に「おめでとう」と声をかけたというロバーツ監督は、「積極的すぎたね。2日間空いたことで少し気負いがあったと思う」と分析。試合に臨む気迫には「良かったと思う。彼はあまり出さないタイプ。いつも通りだった」と話した。
2人の子を持つロバーツ監督は「『父の強さ』は本物だ。翔平の打球の速さは素晴らしいものがある。父親になったから時速120マイル(約193キロ)の打球を見られるかもしれないね」とパパとして一層の奮起を期待した。
試合後は取材に応じることなく、次の遠征地シカゴに向かった大谷。真美子夫人と愛娘に贈る感謝の一発をみんなが楽しみに待っている。





