ドジャースの大谷翔平選手（３０）が９日、妊娠を公表している真美子夫人や愛犬デコピンを連れて、アリゾナ州グレンデールの球団施設を訪れた。私服姿のままで練習しなかった。カブスは全３０球団の先陣を切ってアリゾナ州メサでキャンプイン。メジャー２年目の今永昇太投手（３１）が室内での投球練習やランニングで初日の調整を終えた。鈴木誠也外野手（３０）は野手組で１４日から動き出す。両チームは２０日からオープン戦を開始。３月１８、１９日に東京ドームで開幕シリーズを戦う。他球団は２月１２日以降にキャンプをスタートし、３月２７日に開幕を迎える。

　大谷がつかの間の休日を楽しんだ。ベージュのヘンリーネックＴシャツに黒のスエットパンツ、黒の帽子を後ろにかぶるラフなスタイルで、いつもより遅めに球団施設に入った。第１子妊娠公表後、初めて公の場に姿を見せた真美子夫人はデニムジャケットと黒のパンツにスニーカーを合わせていた。

　３日に自主トレーニングを開始してから６日連続で精力的に動いていた大谷だが、この日は練習着に着替えることはなかった。真美子夫人が見守る中、敷地内のサブグラウンドで愛犬とテニスボールで約３０分間戯れた。

　背番号１７のドッグウエアを着た新たなワンちゃんも登場した。練習で球団施設を訪れた山本の愛犬とみられ、デコピンの犬種「コーイケルホンディエ」と同じぐらいの大きさで、茶色と白の中型犬だった。大谷は２匹の犬に呼びかけたり、ボールを蹴ったりしながらかわいがり、傍らで真美子夫人が優しいまなざしで見守った。新加入の佐々木も黒のトイプードル「ラムちゃん」を飼っていて、キャンプ中に“ワンちゃんの集い”が開催されるかもしれない。

　「大谷家」にとって、１月は多難な時期を過ごした。自宅のあるロサンゼルスの山火事で約２週間の避難生活を余儀なくされた。「忘れ物をして一回（自宅に）戻った時に、結構後ろの方が燃えていたので『うちも危ないかな』とは思った。妻と（愛犬の）デコと一緒に避難することの方が先だったので、夜中だったが、すぐに荷物をまとめた」。期間中にはインフルエンザを罹患（りかん）し、自主トレを一時中断した。２月に入ってファン感謝イベントに参加した後は、すぐにロスを離れてキャンプ地アリゾナに入った。

　１１日（日本時間１２日）からいよいよキャンプ初日を迎え、ドジャース２年目のシーズンが始まる。今季は投手復帰も予定され、昨年よりハードなキャンプが予想される。家族との安らぎが、大谷にさらなる力を与えた。