藤浪晋太郎、二回途中2失点強制降板 乱調5四死球2暴投 WL4度目先発 課題の制球安定せず
メッツからFAになり、プエルトリコのウインターリーグ(WL)に参戦しているカロリーナの藤浪晋太郎投手が29日(日本時間30日)、ポンセ戦に先発し、二回途中2安打2失点、5四死球、1奪三振で降板した。ボールが合わないのか、課題の制球が安定せず、41球を投げてストライクは17球で、2つの暴投を記録した。
22日以来、中6日の調整で臨んだ4度目の先発のマウンド。藤浪は初回、先頭の右打者への2球目の直球が抜けて左手へ死球を与えると、続く左打者への初球がワンバウンドの暴投となり、得点圏に走者を進めた後、四球で無死一、二塁のピンチ。しかし、後続をスライダーで二ゴロ併殺、4番を内角直球で一ゴロに打ち取り、無失点で切り抜ける。
滑り止めのロージンを使用せず、ユニホームの袖でボールを拭いたり、自身の汗をボールに馴染ませるなどの工夫をした藤浪だったが、二回も先頭の右打者に直球が抜けて腰部へ死球。マウンド上で首を振り、自身の投球に対してもどかしい気持ちをのぞかせた右腕は6番の右打者をフルカウントからスプリットで空振り三振に仕留めた。
決め球でアウトを取り、持ち直したかに見えたが、続く打者にはカウント3-1から四球、さらに8番打者にはカウント0-2からワンバウンドになるスプリットを見送られた後、内角高め直球を右前へ運ばれ、1死満塁の窮地に陥る。9番の右打者をカウント2-2と追い込んだところまではよかったが、内寄りスライダーを左前へ運ばれ、先制点を許す。なおも1死満塁の状況から2巡目の打者にこの日2つ目の暴投で2失点目。3つ目の四球を与えたところで降板を告げられた。
前回22日のサンフアン戦は四回途中1安打無失点だったが、制球が安定せず、6四球を記録した。この日も5四死球、2暴投で、相手打者は死球を恐れて内角球に腰を引く場面が何度もあった。
渡米2年目だった今季はメッツと1年335万ドル(約5億1000万円)で合意したが、メジャー登録26人に入れず、3Aで開幕を迎える。5月に右肩のけがで約1カ月、負傷者リストに入りし、復帰後にはメジャー40人枠を外された。3Aの成績はリリーフで29登板、1勝2敗1セーブ、7ホールド、防御率6・68。33回を投げて38三振を奪う一方で36四死球を記録した。
来季のメジャー復帰を目指し、先発投手として異国の地で奮投している藤浪。ここまで4登板は防御率3・86、11回2/3を投げて12三振を奪っているが、14四死球と課題を克服できない状況が続いている。