エンゼルス・大谷 メジャー初対決でパワー見せつけた!同級生・誠也の頭上弾で本塁打リーグ2位

 4回、16号ソロを放つ大谷(共同)
 カブス戦の4回、16号ソロを放ち、かぶとをかぶって祝福されるエンゼルス・大谷
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 「エンゼルス7-4カブス」(6日、アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が、カブス戦に「2番・DH」で出場し、4点を追う四回に5試合ぶり右越え16号ソロを放った。右翼を守る鈴木誠也外野手(28)の頭上を越える一撃でチームを奮い立たせ、逆転勝利につなげた。一方の鈴木は二回に5戦18打席ぶりの安打となる遊撃内野安打で先制ホームを踏んだが、九回は最後の打者に。メジャーで初めて実現した同級生対決の第1ラウンドは大谷が制した。

 右翼フェンスに体を打ち付けながら鈴木が必死に伸ばしたグラブの上を打球が越えた。どよめきと歓声が渦巻くフィールド。快足を飛ばして楽々と三塁に達した、その顔に達成感がにじむ。ビデオ裁定に持ち込まれた一打。審判団の協議の結果、「本塁打」と認定されると、大谷は右手でガッツポーズを繰り出した。

 序盤で4点を追う苦しい展開。大谷のバットがチームを勇気づけた。四回、先頭。143キロの内角高めカットボールを振り抜いた。飛距離114メートルの低空弾。腕をたたんで芯で捉えた技ありの一打。被弾した右腕ウェスネスキは試合後、こう言って脱帽した。

 「ホームランを打たれると自分に腹が立つものだが、今日は違った。あの1球は本当にいいボールだった。彼にはその上をいくスイングをされた」

 ベンチに戻ればチーム恒例の本塁打の儀式だ。黄金の兜(かぶと)をかぶってベンチ内を闊歩(かっぽ)。最後に武具を同僚のサンドバルに手渡すと、親指と人さし指でカメラのファインダーを作って“記念撮影”だ。いつも以上にオーバーアクションだったのは満足感の表れだ。

 楽しみにしていたカブス戦。相手ベンチには同じ94年生まれ、日本時代から親交がある『誠也』がいた。3月に開催されたWBCにはキャンプ地のアリゾナから一緒にチャーター機で帰国する約束をしていた。鈴木が大会直前に左脇腹を痛めて出場を辞退した際には「ヌートバーをよろしく」とお願いされた。

 この日は試合開始直前のフィールドで2人は交流した。大谷が魚釣りをまねて鈴木をセンター付近に呼び寄せると、笑顔で握手と熱い抱擁。本塁打の裁定を待つ間もアイコンタクトし、「入ったよね?」「さあ?」のジェスチャー。2人の絆の強さを垣間見せた。

 チームの逆転勝ちにつながった16号。年間42本ペースに乗せ、ア・リーグの本塁打王争いでは2位タイに浮上した。トップを走るヤンキースのジャッジが右足のけがで離脱している中、その差を3本に縮めた。6月の通算成績はシーズン最高の打率・315、出塁率・395、長打率・695。「ミスター・ジューン(6月男)」が本領を発揮する。

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