イチロー氏 メジャー日本人野手「少なすぎるでしょ?」日本選手初マ軍殿堂入り式典前日にゲキ

 米大リーグ、マリナーズで球団の殿堂入り式典を27日(日本時間28日)に迎えるイチロー氏(48)が26日、本拠地シアトルの球場で記者会見した。同球団に貢献した選手らが対象のもので、会長付特別補佐を務めるイチロー氏は10人目で、日本選手がメジャー球団の殿堂入りするのは初めて。会見の中では、メジャーにおける日本人野手に関する持論を展開した。

 日本選手初の新たな快挙。マ軍の殿堂入りを果たしたイチロー氏は開口一番、「生きていたら何が起こるか分からないということですね」。続けて「だれも想像していなかったですし、僕自身も今日この舞台にいることを、どのタイミングでも想像できなかった」と謙虚に話した。

 マ軍ではメジャー1年目の2001年から12年途中までと、18、19年の現役最後の2シーズンをプレー。01年に新人王とMVPをダブル受賞し、首位打者と盗塁王なども獲得。04年には年間262安打のメジャー記録も達成した。

 数々の功績をたたえられた殿堂入り。式典を翌日に控えた記者会見は“独演会”だった。約40分、多岐にわたる質問に時折、イチロー節を交えて丁寧に答えた。

 言葉を選びながら持論を展開したのは、メジャー日本人野手の挑戦について意見を求められたときだ。

 「(メジャー1年目の)2001年からそんなに大きく変わったかと考えることがあるんですよ。少なすぎるでしょ?って思います」

 日本人野手のパイオニアだった。02年に田口が、03年に松井秀が続いた。08年には最多8人の野手がプレーしたが、その後は伸びなかった。

 「いずれ各チームに野手は最低一人ずつ。20年たてば、そんな状況を考えられなくもないって当時は思っていたけど、全然そんなことなかった」

 現役時代にはメジャーに挑戦する『覚悟』について、熱く語ったこともある。自身のように長く活躍できる選手が少ない現状を「(日本から米国へ)本当に場所が変わっただけという感覚で来てしまう可能性が高いと僕は見ている」と分析。日本人野手がメジャーに定着できないことに、もどかしさを感じているようだった。

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