エンゼルス大谷、キングタイ9号 前日右肘死球で先発登板回避も8度目マルチ

 「エンゼルス3-7レイズ」(3日、アナハイム)

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(26)が3日(日本時間4日)、レイズ戦に「2番・指名打者」で出場し、六回にメジャートップタイの9号2ランを放つなど、4打数2安打2打点をマークした。前日のマリナーズ戦で右肘に死球を受けた影響で、予定されていた先発登板を回避するほどの状態ながら、6戦ぶり8度目のマルチ安打を記録。二刀流があらためて“超人”ぶりを証明した。

 確信があるから走らなかった。鮮やかな放物線を描いて中堅フェンスを越えていく白球を大谷は打席の外で悠然と見届けた。打球速度187キロ、飛距離130メートル。メジャートップに並ぶ9本目の本塁打。13日ぶりに聞く地元ファンの歓声が心地よかった。

 前日のマリナーズ戦で右肘に150キロの直球を受けた。絶叫し、その場でうずくまった。心配された痛みは一夜明けても消えなかった。予定されていた先発登板を回避するも「打つことはできます」-。打者での出場を直訴した。

 メジャー屈指の右腕・グラスノーとの対決。初回の打席はカウント0-2と追い込まれながらカーブをとらえて、遊撃付近に守っていた三塁手のグラブをはじく強襲打。好判断で二塁を陥れ、3戦12打席ぶりの安打を記録した。

 そして六回はスライダーを完璧に打ち抜く一撃。自慢の変化球を打たれた敵軍エースは「見事だった。遠くへ飛ばす力がすごいね。間違いなく良い選手だ」と舌を巻いた。

 これまでも逆境に立たされた中で、何本もホームランを打ってきた。18年9月5日のレンジャーズ戦は試合前に右肘靭帯の部分断裂が判明しながら2本塁打。左膝手術直前に出場した19年9月11日のインディアンス戦では右翼席へ運び、昨季も右前腕部故障で2試合を欠場した後、8月6日のマリナーズ戦で第1打席に一発を放っている。

 試合後の会見で目を細めたのはマドン監督だ。「バットもよく振れていたし、走りも良かった。今日は全てが良かった」。敗れた試合の中で存在感を示した大谷をたたえた。

 開幕から全27試合に出場。9本塁打は両リーグトップタイ、22打点はリーグ4位、6盗塁は同2位タイだ。過去には縁のなかったタイトル争い。大谷が想像を絶する成長スピードで、メジャーの猛者たちと戦っている。

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