「レンジャーズ４－９エンゼルス」（２６日、アーリントン）

　エンゼルスの大谷翔平投手（２６）が「２番・投手」で出場し、５回３安打４失点でメジャー１年目の１８年５月２０日のレイズ戦以来、１０７２日ぶりに白星を手にした。指名打者（ＤＨ）を用いず自ら打席に入る“リアル二刀流”で、投げて、打って、走って躍動。中には１００年ぶりとなる伝説的な記録もあり、その活躍ぶりをまとめた。

【ベーブ・ルース以来１００年ぶり、本塁打数トップで先発】

　試合前の時点で大谷は７本塁打。本塁打数トップタイの選手が先発登板するのは１９２１年６月１３日のベーブ・ルース以来、メジャー１００年ぶりの出来事だった。また米データサイトによると、この時のルースは５回４失点で勝ち投手になっており、大谷は伝説的選手に肩を並べた。

【先発の投球前に出塁、得点】

　ビジターゲームかつ２番打者での出場だったため、登板前に第１打席を迎えた。四球を選んで出塁すると、ウォルシュのタイムリーでホームに生還した。ユニホームに走塁による土がついた状態で第１球を投じるという珍しいシーンも見られた。

【打球速度１８６キロの２点タイムリー二塁打】

　初回に３ランを浴びるなど４失点し、苦しい立ち上がりとなったが、自らのバットで取り返した。２死一、二塁で右翼へ強烈な打球を放ち二塁へ。続くトラウトのタイムリーで同点のホームインをした。

【５連続を含む９Ｋ　スプリットやスライダー駆使】

　初回こそ制球に苦しんだが、二回から立ち直り四回まで三者凡退。三回の３アウト目から５者連続で三振を奪うなど９奪三振をマークした。鋭いスプリットや、右打者の内角をえぐる“フロントドア”や、左打者の外角ボールのコースから外角に入れるなどスライダーを駆使した三振も秀逸だった。

【セーフティーバントも成功の３の２、３割】

　２点タイムリーに加え、六回の先頭打者として相手の陣形を見極め三塁方向へセーフティーバントを敢行。小フライになったものの、守備選手がいない位置に落として出塁した。打撃成績は３打数２安打（１四球）で、打率を３割ちょうどに乗せた。また３度の出塁すべてで本塁にかえり、３得点を記録している。