大谷が発奮の2安打2打点 猛抗議退場の監督の気持ちに応える

 アストロズとのダブルヘッダー第2試合の6回、見逃し三振に倒れたエンゼルス・大谷=ヒューストン(共同)
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 「第1試合、アストロズ6-3エンゼルス」

 「第2試合、アストロズ5-12エンゼルス」(25日、ヒューストン)

 エンゼルスの大谷翔平選手(26)はアストロズとのダブルヘッダー(7イニング制)で初めて1日2試合に出場。第1試合は「5番・指名打者」で2打数無安打1四球、第2試合は「4番・指名打者」で七回に2点適時二塁打を放つなど、4打数2安打2打点、1四球、1盗塁だった。3戦ぶり今季5度目のマルチ安打で打率は・183(93打数17安打10四球)。チームは連敗を3で止めた。

 打席内容は第1試合が空振り三振、四球(得点)、一ゴロ。第2試合は左飛、三塁内野安打、四球(得点)、見逃し三振、右中間二塁打(打点2)。

 指揮官の心意気に応える一振りだった。ハリケーンの接近に伴い、2日前に急きょ、決まったアストロズとのダブルヘッダー(7イニング制)。大谷は初めて経験する2試合目、4点リードの七回1死二、三塁の場面で右中間二塁打を放ち、走者2人を迎え入れた。

 打ったのは内寄り高めの150キロシンカー。スランプ時は押し込まれて凡打になっていた球を163キロの打球速度で力強くはじき返し、相手の息の音を完全に止めた。

 その前の六回の打席ではフルカウントから悠然と見送った外角低めの直球をストライクと判定されて三振に倒れた。その瞬間、エンゼルスベンチの全員が「違うだろ!」と叫んだ。打席の外で腰に手をあてて立ち尽くし、苦笑いするしかない大谷。その瞬間、鬼の形相でベンチから猛抗議したのはマドン監督だった。審判への侮辱行為で一発退場。「あれはいい球ではなかった。良い人間でいようと心掛けているが、選手を守らなければいけない時はある。監督全員、審判全員が分かっている。あれは試合の一部だ」。選手を思う監督の気持ちを無駄にするわけにはいかなかった。

 この日は三回の打席でシフトを敷いて三遊間を守る三塁手正面への平凡なゴロを快足を飛ばして内野安打にした。7番アデルの打席では左投手のけん制球をかいくぐり、今季3盗塁目となる二盗も成功させた。マルチ安打は2試合ぶり今季5度目。チームの4連敗阻止に一役買った。

 2日前の試合で5号3ランを放ち、プロ野球人生最長となった連続無安打打席を21で止めた。試合前の会見でマドン監督は大谷の様子を「打席内で落ち着き始めている」と表現した。チームは前日に30試合を消化し、シーズンを折り返した。残り28試合。巻き返す時間は残されている。

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