イチロー、凱旋試合は「大きなギフト」 開幕戦出場確約に「勝ち組なんだな」

 東京ドームで開幕戦(20、21日)を戦うマリナーズとアスレチックスが16日、都内のホテルで来日会見に臨んだ。マリナーズからはスコット・サービス監督(51)とイチロー外野手(45)、菊池雄星投手(27)が登壇。2012年以来の日本開幕戦となるイチローは、今回の“凱旋”を「大変大きなギフト」と表現し、「一瞬一瞬を刻み込みたい」と意気込んだ。両チームは会見後、東京ドームで公式練習を行った。

 ひな壇の脇にあるパーテーションからひょっこりはんのように顔を出し、おちゃめに登場。第一声は棒読み口調で「早く時差ぼけを直して、えーっと、チームメートの観光気分をなくしてみんなで頑張っていきたいと思います」。普段は『頑張る』とは言わない。会場の空気を温めようと、隣に座る菊池の緊張をほぐそうとするイチローの気遣いが見えた。

 7年ぶりの凱旋試合。12年が最後だと思っていた日本での開幕戦を「これはもう大変、大きなギフト」と表現したイチロー。「どの一瞬も大切にして。一瞬一瞬を刻み込みたいと思っています」と気持ちを込めた。

 昨年5月にフロント入りした後、9カ月ぶりに選手復帰。準備万端で臨んだはずのオープン戦は、12試合で打率・080(25打数2安打3四球)。18打席連続無安打のまま海を渡った。

 「当たり前のようにここにいるという状態を作りたかったんですけど、そうは実際にはならず、大変苦しみました」

 それでも母国での開幕ということもあって出場が確約され「日本人であることで、すでに勝ち組なんだなと思います」とイチロー節をさく裂。サービス監督の数々の称賛の言葉には「監督はウソをついていると思います」とツッコミを入れるなど、イチローワールドを展開した。

 オープン戦26打席連続無安打と苦しんだのは08年。しかし、終わってみれば、両リーグ最多タイの213安打をマークした。過去の経験を振り返った後、こう続けた。

 「場所は変わって大好きな日本でプレーするということで、気持ちも全く変わるし、何か自分の持てる技術を見せたいと思います」

 会見後の全体練習では右翼の守備位置を独占し、軽快な動きで背面捕球も披露した。フリー打撃では28スイングで5連発を含む10本の柵越えを放った。

 開幕は目前。見る者の心を揺さぶるパフォーマンスをすべく、イチローがさらに感覚を研ぎ澄ましていく。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

大リーグ最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(大リーグ)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス