雄星「楽しかった」OP戦初登板初勝利

降板後に米メディアの取材に応じる菊池(撮影・小林信行)
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 「オープン戦、マリナーズ11-3レッズ」(25日、ピオリア)

 マリナーズ・菊池雄星投手(27)がオープン戦に初登板し、2回1安打2失点(自責0)で勝利投手になった。味方の失策が絡んだ失点のため自責点はゼロ。1四球、1奪三振。29球を投げてストライクは19球。最速は153キロだった。

 一回は先頭センゼルを2球で右飛に仕留めた後、10年MVPでメジャー通算269本塁打のボットをカウント2-2から高めのカーブで空振り三振。さらにメジャー通算108発のプイグをスライダーで空振りさせるなどしてカウント2-2と追い込み、最後は内角150キロで一ゴロ。素早く反応で一塁ベースカバーに走り、本拠地を沸かせた。

 日本と違い、メジャーではイニング間のベンチ前キャッチボールは禁じられている。一回を投げた終え、ベンチに戻った菊池はすぐにジャンパーを着込み、ベンチに座ることなく、シャドーピッチングやストレッチで柔軟性を維持。左手でずっと白球が握るなど、工夫しながら時間を過ごした。

 二回は先頭、昨季38本塁打のスアレスをフルカウントから四球で歩かせる。次打者を初球151キロ直球で遊ゴロ併殺に打ち取ったかに見えたが、遊撃手が打球をお手玉して無死一、二塁のピンチ。ファーマーに甘く入った直球を中前へ運ばれ、1点を失った。

 なおも無死一、三塁。しかし、ここから菊池が踏ん張りを見せる。アービンをカーブで三ゴロ併殺。三塁走者が生還し、2失点となったが、パターソンのバットを151キロ直球でへし折って遊ゴロ。初球の直球ストライクはこの日最速の153キロを計時した。

 予定どおり、2回を投げ終えた菊池は開口一番、「楽しかったですね」。全29球を振り返りながら「初めてにしては本当に納得のいくボールが多かった」と満足感を口にした。ボットやプイグら強打者との対決も実現し、「なにより、メジャーのバッターを感じれたというのは一番の収穫かなと思います」とにこやかに話した。

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