市川染五郎、主演舞台『ハムレット』で大阪へ「梅田で美味しいものを探したい」…5日開幕で意気込み
今最も注目される次世代の歌舞伎俳優の一人、8代目市川染五郎が、父・松本幸四郎や、祖父・松本白鸚も演じた、シェイクスピアの悲劇『ハムレット』に挑戦。5月の東京公演を経て、6月5日から「SkyシアターMBS」(大阪市北区)で大阪公演が開幕する。それを前に3日、同劇場で染五郎の会見がおこなわれ、現在の心境を語った。
世界で最も有名な演劇作品と言っても過言ではない、ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇の一つ『ハムレット』。父王を亡くしたばかりのデンマークの王子・ハムレットは、父の亡霊から、王位についたばかりの叔父・クローディアスに殺されたと聞かされる。ハムレットはクローディアスへの復讐を誓い、狂気を装いながら証拠を探していくが、その過程で多くの人を悲劇に巻き込んでいく・・・。
■ 初の歌舞伎以外の主演作、シェイクスピアの名作に挑戦歌舞伎以外の演劇作品としては、初の主演を務めたが「初めてという感覚はあまりなかった」という頼もしい言葉が。
「歌舞伎は特有の様式があるにしても、演劇のなかの一つのジャンルだと思っているので、お芝居をやることに変わりはない。ただ『ハムレット』は、同じ作品でも空気感や世界観、演出家の際立たせるポイントが、こんなに変わるのかということを感じました」と振り返る。
演出は、ブロードウェイでも活躍するデヴィッド・ルヴォー。「舞台をホットプレートと思って、その熱を冷まさないよう展開してほしい」と言われたのが印象に残ったそうだ。舞台は、本作が書かれた約400年前を再現するのではなく、現代の不穏な空気感を反映した世界観。重厚さだけでなく、ユーモアも織り交ぜられているという。
■ 「吉本新喜劇で育った」、大阪公演への意気込み「ハムレットは『悲劇の王子』とよく言われますが、意外とユーモアのある人で、そこが重くなりすぎないようになる一つのポイント。大阪のお客様を、少しでも笑わせたいという気持ちです」と、意外な目標を。
「なにを隠そう『吉本新喜劇』で育った人間なので、見せてくれた父(松本幸四郎)を信じて頑張りたい。東京で一月積み重ねてきたものを、さらに深めていくことができればいいなと思います」と意気込みを語った。
大阪で馴染みのある場所は、5月26日に最後の公演を終えたばかりの「大阪松竹座」(大阪市中央区)界隈で、梅田の劇場に立つのはこれが初。
「松竹座にはよく父の舞台を観に行きましたけど、舞台(上)に立つのは一回しかできなかったので、それがすごく悔しいですね。梅田は僕にとっては未開の地なので(笑)、これから開拓するのも楽しみの一つ。美味しいものを探したいと思います」と、これからの大阪滞在に期待を寄せていた。
公演は6月14日まで。共演は當真あみ、梶原善、柚香光、石黒賢ら。チケットはS席1万4000円、A席9000円で、現在発売中。当日券の詳細は、公式サイトでご確認を。
取材・文・写真/吉永美和子
(Lmaga.jp)
