「抜群の乗り心地の悪さ」神戸っ子にお馴染み「カーレーター」60周年還暦祝う 日本で唯一ここだけ?
「ガタガタながらも頑張って動いている姿が愛おしい」「日本有数の乗り心地の悪さ」と神戸っ子や、乗ったことがある人から親しまれ、未体験の人たちからは「ブラタモリで見た」「乗ってみるのが夢」と、ある種「憧れ」的乗り物が「須磨浦山上遊園」(神戸市須磨区)にある。その名も「カーレーター」。2026年3月18日に運行開始から60年「還暦」を迎え、その記念イベントが開催された。
■「カーレーター」とは、どんな乗り物?「カーレーター」は「カー(車)」と「エスカレーター」を組み合わせた造語。ベルトコンベアで2人乗りのカゴを運び、急斜面になった山を登る。所要時間は約2分20秒。1966年3月18日に、「須磨浦山上遊園」で営業を開始し、現在は18台が運行している。乗り心地は、すこぶる悪い。
開業当初は「びわ湖バレイ」(滋賀県大津市)でも同様の乗り物があり、世界に2か所だけの乗り物だったが、2026年となった今、現存するのはこの場所のみ。
◆ 60歳の誕生日を祝う還暦記念「赤いカーレーター」が登場60歳の誕生日となるこの日、「カーレーター」乗り場へ向かう「須磨浦ロープウェイ」のオープン待ちには約60人が並び、取材で集まった報道はなんと17社。
記念式典ののちには、詰めかけた大勢の来園者が、次々にカーレーターに乗り込んでいった。実際に、赤い還暦仕様のカーレーターに乗った人たちにも話を聞いた。大阪から初めて訪れたという来園者は、「ふっかふかの座布団で、乗り心地が良かった。乗り心地が悪い、という噂を聞いていたんですが…」
山陽電気鉄道の伊東社長は記念イベントの後の取材に応じ「ここにしかない乗り物のため、部品の調達やメンテナンスが大変で、社内でも廃止が議論されたこともあった。しかし、こうして運行開始60年を迎えることができて、非常に感慨深い。私(62歳)より2歳年下のやんちゃな弟です」と話した。
◆ 還暦祝いのプレゼント配布やグッズ販売、ヘッドマークも登場運行60年を記念し、カーレーター乗車先着5000名には、特製の神戸ノートを模した「カーレーター付箋」がプレゼントされる。
さらに山陽電車「須磨浦公園駅」に併設された須磨浦ロープウェイ山麓売店「須磨浦ショップ」では、カーレーターがデザインされた記念グッズの販売もスタート。
「須磨浦ロープウェイ」にも、カーレーターのヘッドマークが掲出され、山陽電車にもヘッドマークが掲出された車両が登場している(1編成のみ)。
近年SNSで「昭和レトロ」なスポットとして「須磨浦山上遊園」が「バズる」ことも増えたと言い、学生らも多数訪れる。「還暦」をむかえた、世界にここだけしかない乗り物「カーレーター」もますます注目を集めそうだ。
取材・文・写真/Lmaga.jp編集部
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