「悔しいけど美味しい」「並んだけど悔いなし」ジェラート1日千個超…万博「イタリア館」人気カフェの舞台裏…あの味を今食べられる店は?
閉幕した『大阪・関西万博』で、人気を博した「イタリア・パビリオン」。その敷地内に併設されていた公式カフェ&ジェラート店「Caffe’&Gelato Italia by IIACJ(カフェ&ジェラートイタリア by IIACJ)」もまた、行列をつくる大人気店だった。
同店は、「イタリア・パビリオン」の建物の横にコンテナで出店し、エスプレッソなどのドリンクのほか、ジェラートも販売。特にジェラートは、開幕直後から話題になり「並んでるだけあって悔しいけど美味しい」「めちゃくちゃ並んだけど悔いなし」「並んだ甲斐あった、疲れが癒やされた」などと、SNS上でも大評判に。開門直後にまずジェラートを目指すという人、何時間待ってでも食べたいという人が続出した。
◆ 1日でジェラート1100個、コーヒー300杯を提供このカフェの運営をおこなっていたのは「国際カフェテイスティング協会・日本」(IIACJ)。万博閉幕の翌日10月14日、カフェの撤収に着手していた代表理事・桃井祐美子さんに、閉幕までの半年間についてうかがった。
「お客様からアイスカフェラテはありますか?とよく聞かれるのですが、それはシアトル系なんですね。コーヒー豆を高い気圧をかけて一気に抽出するイタリアのエスプレッソは、まだ日本ではあまり知られていない部分もあるので、やはりきちんと説明して、紹介したい、というのが今回の出店の最大のポイントでした」と、「イタリア・パビリオン」公式カフェとしての「役割」を死守したかったと桃井さん。
イタリアのメニューしか置かない、というこだわりは、ジェラートも同じ。「日本の食材とのコラボも万博ならではの限定企画として何度か実施しましたが、基本的にはイタリアのフレーバーで、ということをすごく意識しました。イタリア館からも事前に、日本風ではなくて、ちゃんとイタリアのジェラートを置いて欲しい、と要望もありました」と明かす。
会期中は、毎日エスプレッソなどのコーヒーを100杯(アイスコーヒーも入れると300杯)、ジェラートは1100個を提供する、という脅威の販売数を連日こなした。暑い日が続く万博会場では、ジェラートは絶え間なくオーダーが入り続けるので、ケースの蓋を閉めることができず、溶けてしまわないように冷凍庫に戻すローテーションをおこなっていたという。
◆ 184日間は「毎日が冒険と青春の日々だった」もともとIIACJは、日本におけるイタリアのエスプレッソの認知拡大やバリスタの育成などをおこなう団体で、イベント出店などはあっても常設の店舗があるわけではない。そのため「今回のカフェ運営は協会として初めてのことばかりで、半年間、毎日が冒険と青春でした」と桃井さん。
エスプレッソをつくるバリスタの協会会員のほか、関西の学生を中心に、のべ50人がこのカフェで働いた。「働いた子たちはみんな仲良くなって、最後の営業日には、泣いていましたね。今日の夜もスタッフたちと集まるんですが、働いたほぼ全員が参加します」と、「万博」という特別な場でともに働いた仲間同士に、強い絆が生まれたことに笑顔を見せる。
まだ完全な振り返りはできていないとしつつ、「若い子たちの経験と、協会の会員さんの活躍の場、リアルなイタリアの商品を訴求したいというミッションが3つとも完了できたかなと思っています」と、感慨深げに語った。
◆ 「もう一度あの味を…!」大阪でチェックすべき2店舗とは?「イタリア館のあの味をもう一度食べたい」という人、「万博では味わえなかった」という人に朗報。同協会の広報担当者にたずねると、「大阪駅・大阪ステーションシティ5階にあるイタリアン・バール『バール・デルソーレ』で、万博会場と同じエスプレッソなど、コーヒーメニューをお楽しみいただけます」とのこと。
大阪ステーションシティ5階には、会場外での万博関連イベントが開催された「時空の広場」があり、万博で人気になったウンブリア州のストリート・ジャズバンド「Funk Off jazz marchin band」のライブや、イタリア・カーヴァ市の旗手団「SBANDIERATORI CITT? DE LA CAVA - Li Quattro Distretti」によるパフォーマンスなども開催されていたので、訪れたことがある万博フリークもいるだろう。
またジェラートに関しては、「こちらも大阪駅前で食べることができます。KITTE大阪内の『@JP Cafe』で提供しているジェラートの製造が、万博と同じですので、こちらにもぜひ」。ということで、大阪駅前であのコーヒーも、ジェラートもどちらも楽しめる。「万博ロス」はイタリアの食で癒やしてみては?
取材・文・写真/太田浩子
(Lmaga.jp)
