万博で5万杯を突破、グルテンフリーラーメンとは? 閉幕カウントダウンで「寄せ書き」もスタート

閉幕まであとわずかとなった『大阪・関西万博』。「すべての人に美味しいラーメン」をめざし、会場内で小麦アレルギーに対応した、グルテンフリーのラーメンを提供する「GF RAMEN LAB(ジーエフ ラーメン ラボ)」。国内ビーフン市場でシェア日本一を誇る「ケンミン食品」(本社:神戸市中央区)が手掛け、ラーメン累計販売数が5万杯を突破(9月7日時点)。国内外の来店客に好評だと言う。

■「家族みんなで同じ外食」を初体験…ほっこり話も2020年からグルテンフリーラーメンの共同開発を開始した同社。アメリカのラーメン店「Tsurumen」店主・大西益央さんからの依頼がきっかけとなり、日本が世界に誇るラーメンを「小麦アレルギーをもつ人はもちろん、どんな人にも楽しんでもらいたい」との思いから、「GF中華麺」が誕生。ラーメンで重要な「すする美味しさ」を追求し、米粉生地に「かんすい」を練り込み、コシや中華麺らしい風味を実現させたという。

万博内の店舗では、6種のラーメンや2種の焼きビーフンが販売され、麺・トッピング・調味料などすべてグルテンフリーのメニューが充実。1番人気の「GFしょうゆラーメン」(1600円)は、米と大豆由来の醤油を使った「かえし」に利尻昆布の出汁を合わせた味わい深いスープが魅力で、子ども向けのハーフサイズ(800円)もスタンバイ。

店舗には連日、グルテンフリーの需要が高い海外客が多く訪れたり、小麦アレルギーの子どもがいる家族連れが「外食でもみんなで同じ物を食べれる」と初体験を喜んでいた、というエピソードも。

「ケンミン食品」の高村祐輝社長は、「金沢からこの店を目的に来てくれて、朝も夜も食事をしてくださったご家族もいて、万博で人生に残る思い出ができたのなら、我々の存在意義があったのかなと想定以上のうれしさを感じています」と話す。

■「特別食ではなく、『誰かを思う食』の代名詞に」さらに、「グルテンフリーを現在展開しているお店などは、誰かのために、と始めた所が多く、優しい気持ちをこめて丁寧に作られたもの。だからこそ、今後は特別食ではなく、『誰かを思う食』の代名詞になっていくのでは」と期待を寄せる。

そんな思いのもと、新カテゴリーでのグルテンフリーを広げるべく、9月20日からは同店で万博から世界へ向けたコラボ商品の販売を開始した。

万博限定「GFひっぱりだこ飯」(1980円)は、1903年創業の駅弁店「淡路屋」(本社:神戸市東灘区)が看板商品をグルテンフリー仕様に手がけた新作。おなじみの蛸壺型器はシックな黒マット調で、具材のたこ天をうずらの卵に変える工夫も。

「淡路屋」の柳本雄基副社長は、「小麦を使わない醤油へ変えたことで、調和がとれた奥行きのある味を再現するのに苦労しましたが、素材が際立つこれまでで1番やさしい味」と自信を見せる。駅弁だけでなく、斜め上の発想でおもしろ商品をヒットさせてきた同社だが、「今回は真面目に取り組み(笑)、駅弁の選択肢が広がる機会として今後も継続していけたら」と話す。

「GFひっぱりだこ飯」の販売は『大阪・関西万博』内「EARTH TABLE~未来食堂~」区画の「GF RAMEN LAB 大阪・関西万博店」にて、万博閉幕までの平日は1日50食限定、土日祝は1日100食限定で販売中。テイクアウトのみ。店舗営業は10時~20時。

◆ ピンバッチ、スタンプ…店内では万博ならではの企画も!また、店内では、万博ならではの楽しい企画を多数実施。万博会場で流行中の「スタンプ集め」や「ピンバッジ交換」に同店も参加しており、来店客たちも、続々参加しているという。

さらに「閉幕までのカウントダウン」ということで、店内では来店客からの「寄せ書き」企画もスタートしている。万博最後の思い出づくりも兼ねて、訪れてみては?

取材・文・写真/塩屋薫

(Lmaga.jp)

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