リアルなパイロット気分!? 操縦体験ができるラウンジ、大阪に全国初登場
南海なんば駅近くに、今春開業した複合ビル「ANAスカイコネクトなんば」(大阪市中央区)。6月25日には全フロアが開業し、飛行機操縦を体験できる施設「28LEFT TRAVELER'S LOUNGE(トゥーエイトレフト トラベラーズラウンジ)」がオープン。本格シミュレーターを備え、大人でも本格的なパイロットや飛行気分を楽しめる。
■ まるで空にいるような...本格飛行体験9階建てにオフィスと店舗が入り、「ANAファシリティーズ」(本社:東京都中央区)運営のもと4月30日から順次開業している同ビル。1階には航空をイメージした内装の「タリーズコーヒー」が出店し、3・4階は空港や滑走路を想起させる空間のシェアオフィス「ANA WORK CABIN」、5~9階はオフィスが占める。
今回2階に開業する新施設は、関空まで約37分という難波の立地をいかし、観光客らの旅の拠点をめざす有料ラウンジ。デニムの繊維や再生素材を使ったモノトーンの落ち着きある内装に、ソファなど47席が配され、無料のドリンク&スナックほか、オプション利用でアルコールやサンドイッチなどのフードを楽しめるバー、シャワールーム(要予約)、スーベニアショップといった観光前後に最適なサービスが揃う。
注目は、誰でも参加できる飛行機の操縦体験(予約がベター)。関西初となるジェット旅客機「ボーイング 737MAX」のフライトシミュレーターを備え、操縦中は床から浮くこともあるコックピットに座れば、パイロット気分に。プロの操縦士も通う神戸フライトシミュレーターセンターを運営する「テクノバード」(神戸市長田区)が手がけ、プロライセンスを持つスタッフがアテンドしてくれるので、初心者でも気軽な体験が可能だ。
好みに応じて気候や時間帯、世界の空港への飛行ルートを選択でき、記者は関空から神戸空港へのルートを選択。たくさんのボタンとレバーがあり最初は戸惑いつつも、離陸前の合図を知らせるボタンなどを操作しながら、「ANAは4回音を鳴らす。車輪をしまうレバーは車輪っぽい形」などの豆知識を随時教えてもらえるのがうれしい。
地上走行を経て、いざ離陸となると迫力大の轟音とともにスクリーンの景色が速く流れ、あっという間に2000フィートの空&眼下に海が広がる青い世界へ。万博でおなじみの夢洲が見えてテンションが上がるが、操縦桿を傾けると海がリアルに近づく感覚でヒヤッとする場面も。西日設定なら海面反射の眩しさでの苦労も体感でき、隣りのスタッフと連携しながら、無事着陸できた瞬間は達成感が湧いてきた。
開業にあたり、「ANAファシリティーズ」取締役常務・沖本睦男氏は「ラウンジには唯一無二のシンボルとなるものが必要でした。ここでの体験や『ANAグループ』のホスピタリティを通して、国内外の多くの方に航空業界へ興味を持っていただければ」とコメント。シミュレーター運営「トゥーエイトレフト」CEO・伊藤世一氏は「このリラックス空間で上質な時間を過ごしていただき、時には集中してわくわくも感じでもらいたい」と呼びかけた。
さらに1階の「タリーズコーヒー ANAスカイコネクトなんば店」も、ここならではの航空をイメージした店内が魅力。床面には滑走路に見立てたデザインが広がり、注文カウンターは飛行機のボディ風の模様。インテリアには他店舗とは異なるブルーを取り入れ、ファーストクラス風客席など、航空ファンの心がくすぐられる工夫が随所に。「ANA」とコラボした空港のデザインが愛らしい同店限定「手ぬぐい」(2090円)も販売されている(営業は8時~21時)。
「28LEFT TRAVELER'S LOUNGE」の場所は「ANAスカイコネクトなんば」2階、営業は10時~22時。ラウンジ利用・1時間1500円~(3時間・1日利用も可能)。別途オプション利用では、シミュレーター体験・15分5000円、45分1万5000円、シャワー利用・45分1800円、荷物預かり1000円~など。ほか詳細は公式サイトにて。
取材・文・写真/塩屋薫
(Lmaga.jp)
