京都で「和田誠展」が開幕、妻・平野レミも現場に駆けつけ太鼓判「神様みたいな人だった」

軽妙なタッチのイラストレーターとして『週刊文春』の表紙を手掛け、そのほかにもグラフィックデザイナーや映画監督など、多岐にわたって活躍した和田誠(1936-2019)の創作活動の全貌に迫る展覧会『和田誠展』が、5月20日より「ジェイアール京都伊勢丹」(京都市下京区)で開幕。初日には、和田の妻で料理愛好家・平野レミが駆けつけ、同展をアピールした。

1936年に大阪で生まれた和田は、「多摩美術大学」卒業後は広告制作プロダクション「ライトパブリシティ」を経て、イラストレーター・グラフィックデザイナーとして活躍するほか、装丁家や映画監督、エッセイストなど、幅広い創作活動をおこなってきた。同展は、膨大な作品を遺した和田を知るうえで欠かせない30のトピックを軸に、4歳から83歳までの作品を総覧できる。

展示のなかでも、壁一面に和田が担当した『週刊文春』2000号分のほぼすべてが並ぶ様は圧巻だ。ほかにも、詩人の谷川俊太郎と制作した絵本、マザーグース、丸谷才一や井上ひさしといった著名作家の本の挿絵など、「みなさんが大切にしている本のなかに、和田さんの仕事を見つけることができると思います」と、同展担当者は語る。

平野は、「仕事が好きで好きで、そればかり。でも、自宅では仕事の話は一切しないんですよ」と和田について語り、2019年に83歳の生涯を終えた和田の作品を母校「多摩美術大学」に寄贈した際、2トントラック10台分もの膨大な数であったとのエピソードを披露。

さらに、ジャズや映画をこよなく愛した和田が約9年間、月2枚のペースで無償で描いたという「新宿日活名画座」のポスターを紹介。「映画が大好きで無料で描いて、自分はお金を払って(映画を)観ていたの。なんていうか、和田さんは神様みたいな人だった」と、夫への愛を滲ませた。

そして、「(展覧会を観たら)幸せな気持ちになったという感想をいただいています。老若男女みんなに楽しんでもらえると思います。よろしくお願いいたします。うちの夫を!」と笑顔でアピールした。

場所は「ジェイアール京都伊勢丹」7階の「美術館『えき』KYOTO」にて、6月18日まで(会期中無休)。朝10時~夜7時半まで、料金は一般1000円ほか。詳しくは公式サイトにて。

取材・文・写真/いずみゆか

(Lmaga.jp)

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