止まぬ「マックvsマクド」論争、 そのワケは関西弁の難しさ?

全国に店舗を展開し、国民的ハンバーガー店として知られる「マクドナルド」(本社:東京都新宿区)。そんな同店の略称をめぐり、ネット上ではたびたび「マック」vs「マクド」論争が勃発している。なぜ2つの呼称が誕生したのか、そのワケは関西特有の「京阪式アクセント」にあるようだ。

2017年に同店でおこなわれた『マックなのか? マクドなのか? おいしさ対決!』キャンペーンによると、「マクド」の呼称を使うのは全11府県。近畿2府4県に加え、三重と四国地方が該当し、そのうち四国と滋賀・三重は「『マック』『マクド』両方を使う」という結果が発表されている。

また、『Lmaga.jp』の公式ツイッターでアンケートをおこなったところ、「関西在住で『マクド』を使う」という回答が約6割(投票数1124票)に。上記の結果から、やはり「マクド」は関西を中心に使用されているようだ。

関西人はなぜ「マクド」呼び?しかし、なぜ関西人は「マクド」という言葉を生んだのか? これについて、方言を研究している神戸女子大学文学部・橋本礼子さんに話を聞いたところ、「日本語音声の組み合わせの数や語形成の規則から、3~4拍の略語が誕生したのは自然なことです。他県との違いをあげるとすれば、『低高低』を好む関西特有のアクセントではないでしょうか」という見解を示した。

「『マック』では、京阪式アクセントの『低高低』を当てはめようとすると2拍目が『ッ』となってしまい聞こえない拍となるので、関西地方ではあまり好まれなかったのかもしれませんね」とし、四国での使用については「四国は経済・流通の面で近畿との繋がりが深いことに加え、京阪式アクセントの地域がかなりあるので、『低高低』アクセントが受け入れやすかったのだと思います」と話す(東京式アクセントだと「マック(↑↓↓)」)。

奥が深すぎる「京阪神アクセント」・・・関西地方では「マクドナルド」以外にも、「セブンイレブン」を略した「セブイレ(→→→↑)」、「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を略した「ユニバ(↓↑↓)」、「ケンタッキー・フライドチキン」を略した「ケンチキ(→→→↑)」などがあり、いずれもコテコテの京阪式アクセントだ。

記者の周辺で聞き込んだところによると、「バナナ」「ファミマ」など全国区の名詞も『低高低』の発音に。また、国民的キャラクターも関西では「ドラえもん(→→↑→→)」となるなど、さまざまなパターンがみられるものの、どれもリズム感を重視したアクセントに思われる。

言葉の下がり目のみに特徴がある東京式アクセントに対し、分岐パターンが多いため習得するのが難しいといわれる京阪式アクセント。「パリピ」「とりま」などの新しめの若者言葉まで『低高低』アクセントとなっているところをみると、今後も京阪式アクセントが新たな単語を生む可能性は期待できそうだ。

(Lmaga.jp)

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