逮捕前に田代まさしが出演していたEテレ 改めて薬物依存症を特集

覚せい剤所持で11月6日に逮捕された元タレントの田代まさし容疑者。彼が7月に出演していたバラエティ『バリバラ』(NHK Eテレ)の12日放送回では、薬物依存症について改めて特集される。

薬物依存症の実態を特集した7月の放送回で、「今日1日だけ、とりあえずやめる努力は怠らないってことは、みなさんにお約束したいと思います」と語っていた田代容疑者。その放送から4カ月後に覚醒剤の所持・使用容疑で逮捕された。

これを受けて本番組では、彼が通っていたリハビリ施設「日本ダルク」を訪問。田代と一緒に回復を目指してきた人や専門家とともに、依存症とどう向き合っていけばいいのかをあらためて考える。

精神科医の松本俊彦さんによると、「依存症者にとって薬物をやめるのは意志の問題ではなく、特効薬もない」という。治療プログラムを受けても回復するに長い時間がかかり、その間、何度も再発を繰り返しながら、安定した断薬に向かうのだ。

薬物依存症になりやすいのは、「そのときにしんどい状況を抱えていたり、心や体に痛みを抱えていたりする人」と松本医師。ダルクに来る薬物依存症当事者のひとりも、「つらいとき、誰も理解してくれないときに、薬を使うと慰めになった」と語る。そういう人ほど、薬物の快感が脳にすり込まれてしまうのだ。

また、回復プログラムを受けている参加者は、薬物のイメージ映像で白い粉が映し出されるたびに使いたくなるとも。松本医師の診療の現場でも、著名人の薬物報道が大々的になされるたじに、患者さんたちの再使用が増えてしまうのだという。

逮捕された後には多くの人間関係を失い、戻る場所が減ってしまうのも事実。孤立し、孤独になってしまった人がますます薬物への依存を深めてしまう悪循環をどう断ち切ればいいのかについても、参加者たちで語り合う。放送は12日・夜8時からEテレにて。

(Lmaga.jp)

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