後ろから見られて役者も緊張、大阪の3面舞台で上方歌舞伎

松竹の上方歌舞伎塾・第一期生を中心に上演される8月の舞台『あべの歌舞伎 晴(そら)の会』。その会見が26日に大阪市内でおこなわれ、近距離で客席が舞台を囲む「近鉄アート館」(大阪市阿倍野区)での演技の難しさを出演者が明かした。

2015年にスタートし、今年で5回目を迎える同公演。片岡松十郎はお客の反応について、「なにしろあたたかい。最初はこんなに近い距離でお芝居をすることに恥ずかしさもありましたが、反応が直に伝わってくるので、慣れてくるに従って、その楽しさもやっと感じられるようになってきた」と話し、「お客さまの熱気を感じられる劇場」(片岡佑次郎)「一体感を感じられて、結構テンションが上がる」(片岡當史弥)など、この雰囲気にみな気合いが入る。

また片岡千壽が、「独特な客席の作りなので、普段通りにお芝居をしますと、上手のお客さまに尻を向ける格好になるときもでてくる」と話すと、「3方向から観られることはないので、もちろん普段の公演も気を抜いてるわけではないのですが、それ以上に抜けない」(片岡りき彌)と、誰もが緊張感を持って挑むという。

一方で、「(中村)獅童さんの『オフシアター歌舞伎』や(徳島県の)『システィーナ歌舞伎』など4方向からお客さまに観ていただく機会も増え、これらも参考にした」(片岡千次郎)、「2018年は随分と改善でき、全体から見てキレイに見える角度や位置関係など『どこから観てもきれいに見える』というのは、なんとなくわかってきた」(千壽)と、研究を積みかさねているようだ。

「アート館でしか観られない歌舞伎というのを作りたい」(千次郎)と意気込む同舞台。今年は67年ぶりとなる演目『肥後駒下駄』を、8月2日から5日に上演する。前売チケットは一般7200円、高校生以下1000円で発売中。

(Lmaga.jp)

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