100年の歴史に幕、南海・諏訪ノ森駅で卒業セレモニー
現存する木造駅舎として国の登録有形文化財になっている南海電鉄「諏訪ノ森駅 西駅舎」(大阪府堺市)。5月24日の営業運転終了をもって約100年の歴史に幕が下ろされるのを前に20日、地元住民とともに卒業セレモニーがおこなわれた。
連続立体交差事業の工事により、営業終了後には仮駅舎に切り替えられる同駅。これまでの西駅舎は大正8年に建てられたもので、レトロモダンな建物のデザインや入口上部のステンドグラスなどは、写真を撮る人も多い人気の歴史的スポットでもある。
同駅を管理する「泉大津駅」の横田寛人駅長は、「歴史のある駅舎ですが、おかげさまで保存が決まりました。10年以上先の話になると思いますが、地元のシンボルとして活躍することを祈っております」とコメント。今後、新駅舎近くで保存活用される計画だという。
セレモニーでは、地元「浜寺小学校」六年生の児童たちが、「入学したときから行事や遠足でお世話になりました。今日で駅舎は終わりますが、私たちが跡を継いで精いっぱいこの街をよくしたいと思います」と感謝のコメントとともに自作の卒業証書を駅長に授与。1世紀にも及ぶ営業運転を労った。
取材・文・写真/谷知之
(Lmaga.jp)