戦争を免れた奈良・生駒山の大型遊具「飛行塔」、90年の歴史

「近畿日本鉄道」の前身である「大阪電気軌道」が開園し、3月に90周年を迎えた「生駒山上遊園地」(奈良県生駒市)。開園当時から存続する大型遊具「飛行塔」は、90年経った今も現役だ。

戦時中は休園し、海軍基地として使用された歴史がある同園。戦時中の金属回収令で多くの金属が回収されたなか、飛行塔は軍の防空監視所だったことで奇跡的に残り、今では同園のシンボルだ。

90周年記念式典で生駒市の小紫雅史市長は、「先日、生駒市内で94歳のおじいちゃんとお会いしたが、その方は戦時中、飛行塔で空襲を警戒する仕事をしていたと話してくれた。90年も歴史があると、戦争という辛い過去もある。こういう事実もお子さんたちに伝えていきたい」と、その歴史の重さを噛みしめた。

設計は、「大型遊戯機械の父」と呼ばれる土井万蔵氏。同氏の作品で現存するのはこの飛行塔のみで、国内に現存する大型遊具では最も古いと言われている。同園では90周年記念イベントとして、「飛行塔」が描かれたオリジナルステッカーのプレゼント(毎月9日・各日先着900名)やスタンプラリーなどが開催される。

取材・文・写真/いずみゆか

(Lmaga.jp)

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