京都の南端、奈良時代の幻の宮跡を中心に「木津川アート」が開幕
京都府の南端にある木津川市で、2010年からおこなわれてきた地域アートイベント『木津川アート』。6度目の開催となる『木津川アート2018』が、11月3日に開幕する。
今回の会場はJR加茂駅から木津川を挟んで北側に位置する「瓶原(みかのはら)地域」です。ここは奈良時代に短い間ですが「恭仁京(くにきょう)」という都があった所で、約1300年前の大極殿や国分寺の跡が公園として整備されています。古民家や田園が点在する丘陵地帯を巡ると、今でも古の面影がちらほら。『木津川アート2018』では、この地域に点在する公園、公民館、小学校の講堂、神社、倉庫、民家などを舞台に、30組のアーティストが展示やパフォーマンスをおこないます。
作品のタイプはさまざまですが、2年前の「木津川アート2016」で超大作の彫刻を出品して話題をさらった奥中章人や、常連作家で、やはり大作に強い伊吹拓(絵画)は今回も注目を集めるでしょう。また、パフォーマンスが多いのも今回の特徴で、LEXTRIBE、Chakky Kato、マルガサリなど6組が映像、音、音楽、ダンスのパフォーマンスをおこないます。
会場の「瓶原地域」は交通至便とは言い難いですが、JR加茂駅からシャトルバス(無料)やコミュニティバス(有料・平日のみ)が発着しているので、上手に活用してください(時刻表などの詳細は公式サイトを参照)。自動車で来場される際は、国道163号線沿いの専用駐車場(無料)が利用できます。また、このエリアは緩やかな起伏が続く丘陵地帯なので(一部に急坂あり)、自転車を持ち込んでサイクリングをしながら鑑賞するのもおすすめです。期間は11月18日まで、入場は無料。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)