大阪で「君の名は。」のアニメーション監督・新海誠が関西初個展

大ヒット映画『君の名は。』で知られるアニメーション監督・新海誠(1973~)。彼の2002年デビュー短編作『ほしのこえ』以来のキャリアを、主要6作品で振りかえる『新海誠展』が「阪急うめだギャラリー」(阪急うめだ本店9F)で4月2日までおこなわれています。

新海監督の作品には一貫した特徴があります。それは、男女の切ないラブストーリー、高精細な風景描写、そして日本語を大切にすることです。また、印象的な空や雨の描写、時空間の隔たりを伴う主人公たちのすれ違い、携帯電話や鉄道の場面が頻繁に見られることも、彼の作品ならではです。人間の繊細な感情をすくい取り、時には壮大な世界に、またある時にはリアルな日常へと落とし込んでいく。それが新海ワールドの真骨頂と言えるでしょう。

本展では作品ごとに章分けして、絵コンテ、ビデオコンテ、作画資料、設定、場面カット、本編映像の抜粋などが見られます。監督自筆の絵はもちろんですが、映画には映らない細かな説明や注釈が、ファンの心を捉えるでしょう。また、ロケハン写真、美術背景、場面カットを3段横並びで展示しているボードを見れば、高精細な風景描写の秘密が分かります。全体を通して言えるのは、新海監督の仕事が非常に緻密だということ。その突き詰めた制作姿勢を知れば、作品へのリスペクトがさらに増すはずです。

なお、本展の音声ガイド(500円)では、『君の名は。』で主人公の声を務めた神木隆之介が各作品の魅力を語っているのでお聞き逃しなく。料金は1000円(小学生は無料、保護者同伴)。

取材・文/小吹隆文(美術ライター)

(Lmaga.jp)

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