滋賀で、江戸時代のガラスの名品展
「MIHO MUSEUM(ミホ ミュージアム)」(滋賀県甲賀市)で、江戸時代のガラス器の魅力を余すところなく伝える展覧会『和ガラスの美を求めて』が、3月18日よりおこなわれます。
ガラスは古代エジプトやメソポタミアの時代から作られており、日本でも弥生時代の遺跡からガラス玉が見つかるなど、長い歴史を誇ります。日本に生活容器としてのガラスが伝わったのは、16世紀半ばのこと。フランシスコ・ザビエルの来日と共にガラス製品が伝わり、江戸時代には「びいどろ」と呼ばれて、長崎、大坂、京、江戸を中心に、日本中の人々を魅了しました。江戸時代のびいどろには、儚さ、柔らかさ、可憐さ、言いようのない色気があると言われています。
本展では、2011年に愛媛県松山市の道後温泉に開館した「瓶泥舎びいどろ・ぎやまん・ガラス美術館」が所蔵する、江戸ガラスの名品約180点を紹介します。同館の創設者である大藤範里氏は「最も美しいガラスを探す」事を目的に、約50年にわたって和ガラスの収集を続けてきました。彼の熱い意志がこもった名品を通して、和ガラスの魅力をたっぷり楽しんでください。
文/小吹隆文(美術ライター)
(Lmaga.jp)