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【PR】スポーツ7紙の記者が選んだ、日本ダービー過去の最強馬と今年の注目馬

 スポーツ7紙特別企画:サンケイスポーツ、スポーツニッポン、スポーツ報知、デイリースポーツ、東京中日スポーツ、日刊スポーツ、東京スポーツの競馬記者に日本ダービー過去の最強馬と今年の注目馬を選んでいただきました。

HERO IS COMING ~蘇るHEROの記憶~

第1位(18票)ディープインパクト

 〝飛ぶ〟と称された言葉通り、軽やかで、全てをのみ込むような末脚は見るもの全てを魅了していた。地響きのような歓声に鳥肌が立ったのが忘れられない。

(デイリースポーツ 大西修平)

 直線の末脚は誰が見ても素晴らしいが、自分はそこまでの過程にいつも震えた。3~4角の外々を持ったままで、他馬が止まっているかのように抜群の手応えで上がっていく姿。直線までに勝ちを確信できるのがディープインパクトだった。

(日刊スポーツ 奥田隼人)

 王者としての風格、万人に愛されるスターホースの資質をすべて備えていた。種牡馬としても圧倒的な成績を残している。死してなお影響を残すディープこそが最強にふさわしい。

(東京スポーツ 垰野忠彦)

第2位(7票)キングカメハメハ

 史上初のNHKマイルC→日本ダービーの変則2冠達成はもちろん快挙に違いない。そのレースぶりも鮮烈で、暴力的な強さを見せつけた一戦だった。

(東京スポーツ 後藤俊輔)

 先行馬が続々と脱落していくサバイバルレース。そんな中を自ら早めに動いて2着ハーツクライに1馬身半差の完勝。勝ちタイムも従来のレースレコードを約2秒更新する破格のもの。まさに〝大王〟の名にふさわしい最強の勝ちっぷり。

(サンケイスポーツ 漆山貴禎)

 早々と先頭に躍り出て他を圧倒した絶対能力に感動した。負かした相手がハーツクライ、ダイワメジャーなど種牡馬として活躍している超黄金世代だった点でも意義が深い。

(スポーツニッポン 小田哲也)

第3位(4票)ナリタブライアン

 強過ぎてため息が出た記憶がある。4角手前から馬群の外を回ってスパートをかけ、直線でも馬場の外を通って突き抜けて5馬身差の圧勝だった。

(デイリースポーツ 小林正明)

 シャドーロールの怪物ナリタブライアンの圧倒的な強さに凄くインパクトを受けた。馬場の大外を回りながらどんどんリードを広げ沈み込むようなきれいなフォームに見とれた。

(日刊スポーツ 井上力心)

 この馬の前後に無敗でダービーを制した馬は何頭かいた。だが競馬を見ていて「破壊力」だとか、「凄み」といった言葉を思い起こさせたのはこの馬だけ。どことなく無骨な雰囲気の南井騎手とのコンビも相性ぴったりだった。

(スポーツニッポン 鈴木智憲)

第4位(3票)トウカイテイオー

 レースを見守るファンの立場を考えると、最も安心して見ることができたダービー馬ではないだろうか。まったく危なげなく、不利を受ける不安もなく、事もなげに勝った姿は「史上最強」にふさわしい。

(日刊スポーツ 木村有三)

 個人的な思い出込みで評価するなら、まず負けないと思っていた2着レオダーバンを子ども扱いしたテイオーが最強ということになる。

(サンケイスポーツ 内海裕介)

 直線で飛ぶように伸びて3馬身差の圧勝劇を演じた。つなぎが柔らかく飛ぶように走るその姿に心が震えたのを今でも覚えている。身震いにも似たあの感覚を味わったのはそのダービーだけ。間違いなく最強だった。

(スポーツ報知 松末守司)

第4位(3票)オルフェーヴル

 力強く駆ける姿はとても自由でカッコよく、過去にも先にもあんな馬は出てこないと思った。東日本大震災で沈んだ気持ちになっていた日本に希望を与えた走りは、暗闇に一筋の光が差したようだった。

(サンケイスポーツ 増本隆一朗)

 粗削りながら、能力を出し切ったときの爆発力は間違いなく歴代の名馬でも最強クラス。雨中の極悪不良馬場での開催で、日本ダービー史上でも1、2を争うほどタフ。各馬が死力を尽くした一戦を制した。

(サンケイスポーツ 斉藤弘樹)

 皐月賞を3馬身差で快勝。迎えた不良馬場のダービー。直線で馬群に囲まれるシーンも、抜群の勝負根性を発揮した。オルフェーヴルという名の怪物が誕生した。

(東京中日スポーツ 酒井賢一)

第4位(3票)シンボリルドルフ

 史上初となる無敗での三冠馬。数々の称号を持つシンボリルドルフは、皇帝の名にふさわしい孤高の存在だ。

(東京中日スポーツ 山田数夫)

 最後の直線で前を行く馬がスタミナ切れする中、外から軽やかな脚取りで上がってくる異次元の強さ。デビューから6連勝でのダービー制覇は圧巻。その後も連勝を8まで伸ばして3冠を達成。競走成績を眺めたときにズラリと並ぶ1着は素晴らしい。

(スポーツ報知 恩田 諭)

 「向正面で促しても〝まだ早いよ〟って全く反応しない。ところが、直線に入ると〝さあ、行こうぜ〟って自分から動いたんだ」と主戦・岡部騎手は振り返る。名手にダービーの勝ち方まで教えた史上最強馬だった。

(スポーツニッポン 梅崎晴光)

第4位(3票)ドゥラメンテ

 粗削りだが、切れ味ではこの馬に勝るものはない。勝ち時計も父キングカメハメハが持っていた当時のレースレコードを0秒1上回る2分23秒2と優秀。ケガさえなければ、と思わせる底知れない魅力もあった。

(東京中日スポーツ 関俊彦)

 負かした相手がキタサンブラック、サトノクラウン、リアルスティールなど、名馬が揃った。それを一瞬でかわし去った末脚は鳥肌モノ。

(デイリースポーツ 山本裕貴)

 この年のダービーは後に海外を含むGⅠ馬が3頭も出走しておりレベルが高い世代。祖母エアグルーヴ、母アドマイヤグルーヴと続く優秀な牝系から誕生した牡馬の最高傑作こそ最強ダービー馬にふさわしい。

(スポーツ報知 西山智昭)

第8位(2票)

タニノギムレット

ウオッカ

ミホノブルボン

コントレイル

(順不同)

第12位(1票)

スペシャルウィーク

キズナ

カブラヤオー

マカヒキ

ダイナガリバー

ヒカルイマイ

シャフリヤール

タニノムーティエ

レイデオロ

(順不同)

HERO IS COMING ~新たなHEROの誕生~

マテンロウレオ

(デイリースポーツ 井上達也の注目馬)

 楽しみな馬がいるから栗東に滞在しないか-。昨秋、そんな昆師の誘いに乗った横山典J。馬と意思の疎通を図った成果が、マテンロウオリオンとマテンロウレオの重賞Vに表れた。関西記者にとって取材機会の少ないノリさんだが、話を聞けば聞くほど、競馬の奥深さを知り、驚かされる。実に面白い。

 皐月賞(12着)は展開が向かなかったマテンロウレオに注目したい。メンバー2位の上がり3F33秒9を記録したが「もっといい脚を使えるのになぁ…という感じ。能力を出していない」と不満げなノリさん。さらに「右回りは走らないのかも。右と左の手前の変え方で大きくバランスが違う。馬場が軟らかいのもうまくない」と付け加える。

 ダービーの鞍上はオリオン=横山典、レオ=横山和に決定したが、親子のバトンなら不足はない。昆師も「ディープを負かしたハーツクライの産駒だからね。一発を狙う」と力を込める。東京コースで末脚の破壊力が増す。

イクイノックス

(スポーツ報知 西山智昭の注目馬)

 現時点で最も注目してるのはイクイノックス。前走の皐月賞は前年11月以来という異例のローテーション。加えて不利な大外18番と厳しい条件のなかでの2着には驚かされた。キタサンブラックの初年度産駒だが、父とは違う抜群の切れ味が最大の武器。2走前の東京スポーツ杯2歳Sでは昨秋の東京開催で毎日王冠のシュネルマイスター、天皇賞・秋のコントレイルの33秒0より速い32秒9をマーク。まだキャリアの浅い2歳馬がGⅠ馬を上回る末脚を繰り出したのは驚異的。舞台が直線の長い東京に替わるのは間違いなくプラスで、臨戦過程も今回の方がいい。世代の頂点に立つ力は十分に備えている。

 ドウデュースの皐月賞は流れが向かなかったが3着は確保。こちらも東京向きの脚質で巻き返す余地はある。オニャンコポンは皐月賞6着も0秒4差。珍名で注目されてきた馬だが、GⅠで世代トップクラスの実力を示しダービーでも侮れない。

ダノンベルーガ

(中日スポーツ 米内宏一郎の注目馬)

 まず、今年の皐月賞以外の路線から有力馬と思えるほどの馬は皆無。そして、皐月賞の中で強い競馬をして、ダービーでも好勝負に持ち込める馬は、皐月賞の上位4頭までだと考えている。その中で、ダービーに本命を打つならば、皐月賞同様にダノンベルーガの一択のみだ。

 皐月賞当日の馬場状態は、内が伸びあぐねて、外が伸びる馬場。そんな条件下の中で、最内枠となってしまったダノンベルーガにとっては厳しい戦いになると想像はしていた。好スタートを切って、道中はセンスの良さを見せて好位をキープ。勝負どころの4コーナーから、少しでも馬場のいいところを求めて仕掛けた川田騎手の騎乗は完璧だったと今でも思う。

 しかし、結果は外から一気に差されて4着。それでも一番強く、次につながる競馬をしてみせたのはダノンベルーガだ。トモの影響で右回りよりも現状では左回りがベスト。陣営もそれを考えて、春の最大目標はダービーと設定していた。すんなり外から進出して、力強く抜け出した共同通信杯は本当に強い競馬。あのように、スムーズに力を出し切れる競馬となれば、力で押し切れるはずだ。今度は負けない。

ドウデュース

(東京スポーツ 松浪大樹の注目馬)

 スピード化の進む現在のダービーに2400mの適性はいらない。むしろ、この時期の頂上決戦にスタミナは求められず、2000mまでの距離しかない2歳時から賞金を加算した馬が、ダービーで上位争いをしている理由もそこにある。

 過去にマカヒキ、ワグネリアンと2頭のダービー馬を出した友道厩舎。どちらも血統的な距離不安を母系に抱えた馬だった。そして、今回のドウデュース。マイルGⅠの朝日杯FS優勝馬で母系はスピード血統。距離不安を報じる声も出てくるだろうが、このようなタイプのほうが現在のダービーには適している。全く気にしなくていい。

 一方、皐月賞で完璧に作ったあとの1戦。コンディションの維持に懸念をしていたが、この馬の精神力の高さ、体質の強さは驚くべきもので、馬場入り後のゆったりと歩く姿、張りのある馬体を見ても、ピークが去ったと思えない雰囲気がある。ならば、あの皐月賞がダービーの布石となるはず。

アスクビクターモア

(スポーツニッポン 田井秀一の注目馬)

 皐月賞は12年ぶりに二桁馬番が3着までを占める外差し有利馬場。前日までの雨が運命を分けた。当日の中山競馬場は芝で5競走が施行され、5枠より外が9連対だった。アスクビクターモアは1枠2番から逃げる形。他馬の出方次第で逃げの手も想定していた陣営だが、この希有な馬場傾向は想定外だったという。トラックバイアスに逆行しながら0秒4差の5着に踏ん張ったのは地力の証明。田村師は「皐月賞の日からどうすれば逆転できるかをずっと考えている。上位4頭とは競馬の型が違う。強みである先行力、レースセンスを生かして出し抜きたい」と逆襲を誓う。

 ダービーは4強にあらず。令和最初のダービーは皐月賞上位の3強と目されていたが、牽制し合う3頭を2~4着に抑えてロジャーバローズが押し切った。「人間で言えば中学生ぐらい。鉛筆のように細かった」(田村師)という華奢な肉体は3歳春を迎えて大きく成長。波乱の夢を託すに足りるダークホースだ。

ダノンベルーガ

(日刊スポーツ 松田直樹の注目馬)

 ダービー好走馬のローテは今も昔も不変。皐月賞組が強い-。過去10年間も7勝。展開等も踏まえて、今年も特に上位4頭のレベルは高いと思っている。

 皐月賞馬ジオグリフは位置取りを含めて完璧な立ち回り。血統的に距離延長は歓迎とはいえなくても20、21年と連覇をしている福永騎手が手綱を取るのが何より頼もしい。が、注目したいのはダノンベルーガだ。

 皐月賞4着馬。前走は体質面から右回りに不安を残すため、レース1週前まで参戦を保留にした経緯がある。道中は上位3頭が直線外を運べたのに対し、最内枠で荒れた最内を終始通らされた。中盤でペースが緩んで息が入ったのに伸び負けてしまった0秒3差は馬場と右回り適性の差だ。今度は新馬戦、共同通信杯完勝の左回り東京へ舞台が移る。毎年、瞬発力も問われるダービー。得意の末脚勝負で逆転がかなう。

プラダリア

(サンケイスポーツ 板津雄志の注目馬)

 印は別として応援したいのはプラダリア。昨年に続いて2度目の挑戦となる兄・謙一騎手、弟・学調教師の池添兄弟タッグに、一競馬ファンとして、ドラマチックな演出を期待したくなる。馬もここまで4戦4連対。スムーズに運べれば、7馬身差圧勝の未勝利戦や完勝だった青葉賞のような強いパフォーマンスを見せられる。

 池添騎手は「最初、調教で(弟に)『この馬乗ってみてよ』と言われて。馬の情報は何も知らなかったけど、またがってみてすぐにディープインパクト産駒だと分かったし、この馬でクラシックに行きたいと思った」と話していた。背中から〝走る馬〟の情報がどんどん流れこんできたのだろう。

 レース上手で馬群や狭いスペースも苦にしない精神的な強さも光る馬。鞍上も「皐月賞の上位馬とどれだけやれるか楽しみ」とワクワクしている。これまでシンボリクリスエスやゼンノロブロイ、フェノーメノなどが2着に泣いたが、そろそろ青葉賞馬からダービー馬が出てもいい頃かも。

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