常総“木内イズム”で10年ぶり夏2勝

 「全国高校野球・2回戦、常総学院4‐1仙台育英」(15日、甲子園)

 2回戦4試合が行われ、常総学院が、1回戦で今春センバツVの浦和学院を下した仙台育英を4‐1で制し、3回戦に進出した。常総学院が夏の甲子園で2勝を挙げるのは、全国制覇した03年以来、10年ぶり。また第1試合では福井商が、第2試合は作新学院、第4試合は鳴門が3回戦に進んだ。

 “用兵の妙”でねじ伏せた。四回無死一、三塁。右飛でタッチアップする三走を、右翼・吉成祐輔外野手(3年)がショートバウンドの好返球。1回戦では捕手でスタメン出場し、この日は右翼で起用された吉成が、先制点献上を阻止した。

 「吉成の打撃の調子を上げるため、負担を軽くしようと」と説明した佐々木力監督(47)だったが、1点勝負を予想した試合展開で、采配はズバリはまった。

 五回まで無安打も六回1死一、二塁、2番手・馬場の代わりばなを1番・高島翔太外野手(3年)がとらえ、右中間を深々と破った。初戦敗退した今春のセンバツでは3番を打ち、3打数無安打。木内幸男前監督(82)のアドバイスにより「フルスイングする1番」に生まれ変わり、スタンドの前監督を喜ばせた。

 10年ぶりの夏2勝。全国制覇翌年の04年以降、春夏合わせ計7度甲子園に出場したが、昨夏の2回戦進出が最高成績だった。03年のVメンバーで、当時主将を務めた松林康徳コーチ(27)は「日本人は巨人が好き。強いチームが好きなんだ。だから俺たちも、強い常総になろう。みんなが応援してくれるような、強い常総に」とナインを鼓舞。

 「自分の優勝経験を聞かせるよりも、こう言った方が子どもたちには分かりやすいんです」と同コーチ。そのスピリットは、少しずつ浸透し始めてきた。監督、コーチ、ナインに脈々と受け継がれる“木内イズム”でこの夏、一気に駆け上がる。

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