早実“ワセダ対決”コールドで制した

 「高校野球西東京大会・3回戦、早実9‐2早大学院」(16日、八王子市民)

 今春センバツ出場の早実が八回コールドで早大学院との“ワセダ対決”を制し、初戦突破を果たした。佐賀大会では創部4年目の新鋭、早稲田佐賀が強豪唐津商に延長十二回サヨナラ勝ちした。エース右腕黒岩佑丞(3年)が4安打完封し、初のベスト4入りを決めた。

 今春センバツ出場の早実が、早大学院との“ワセダ対決”を制して初戦を飾った。夏の大会での対戦は、69年1回戦、10年準決勝に続いて3年ぶり3度目。06年夏には甲子園で優勝した和泉実監督(51)も、開口一番「いや~、やりづらかった」と苦笑した。

 それもそのはず。襟やマークの有無など、細部を除けばユニホームはそっくり。まるで紅白戦のようなグラウンドの様相に加え、得点時には、一塁側も三塁側も、同じ応援歌「紺碧(こんぺき)の空」がスタンドにこだました。

 普段とは違う緊張感も漂う一戦で、経験を生かした投球を見せたのは、エースの二山だ。「変な感じがした。やりにくかった」と、6四死球を与えながら、要所を締めて5安打2失点で完投。センバツで登板し、大舞台を知る左腕は「同じワセダで負けられない。『早実』というプライドがありました」と胸を張った。

 一方、早大学院はムードにのまれた。二回に暴投と失策で4点を先制さると、最後まで流れを取り戻せず。木田茂監督(56)は「選手たちは気合が空回りした。きん差でいければと思っていたけど…」と肩を落とした。

 試合終了後は、胸に「WASEDA」の文字が入ったユニホームの選手同士が、握手を交わして健闘をたたえ合った。対戦成績を3戦全勝とした和泉監督は「点差ほどの差はなかった」と振り返った。意地がぶつかり合った対決は、春夏通算48度の甲子園出場を誇る早実に一日の長があった。

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