【スプリンターズS】グランアレグリア2階級制覇!電撃戦も末脚一閃14頭ゴボウ抜き

 「スプリンターズS・G1」(4日、中山)

 後方2番手を進んだ1番人気のグランアレグリアが、直線で目の覚めるような末脚を発揮して、ライバル14頭をごぼう抜き。安田記念に続くG1連勝を飾った。藤沢和&ルメールのコンビは19年のタワーオブロンドンに続く連覇達成。鞍上は区切りのJRA重賞通算100勝目となった。2着は3番人気ダノンスマッシュ、3着には10番人気の伏兵アウィルアウェイが入った。

 信じられない光景だった。4角ではまだ15番手。絶体絶命だと思われたグランアレグリアだったが、ラスト200メートルでルメールがステッキを一発入れるとエンジンが点火。上がり3F33秒6という異次元の末脚を繰り出し、ライバルをごぼう抜きしてゴール板を駆け抜けた。ルメールが「3、4角では無理だと思った。次のレースのことを考えました」と冗談交じりで振り返ったように、名手も驚く桁違いの強さだった。

 スタート自体は出たものの、テンの速さについて行けずに後退。向正面では逃げたモズスーパーフレアから大きく離れた位置で追走に苦労していた。鞍上は「落ち着いたので千二はちょっと短い距離になった。しかも休み明けでスピードを出してくれなかった」と振り返る。気性面の成長が、今回のスプリント戦ではあだになりかけたが、ポテンシャルの高さで乗り越えた。「後ろから一気にライバルをパスした。すごくいい気持ち」と興奮気味に語った。

 安田記念に続くG1連勝。デビュー当初は我が強く、素質だけで走っていた天才少女が、大人の女性へと変貌を遂げた。藤沢和師は「体は大きくなって、気性は穏やかになった」とうなずく。デビュー時に458キロだった馬体重は過去最高の503キロへ。心身ともにパワーアップした。これで桜花賞を含めてG1は3勝目。「ここ2戦はすばらしい内容。国枝先生の馬みたいにたくさんG1を勝てるように頑張ってもらいたい」と、G1・7勝馬アーモンドアイを例に挙げ、さらなる活躍を願った。

 今後について、サンデーレーシング・吉田俊介代表は「次はマイルCS(11月22日・阪神)を予定しています」と次戦を示唆。マイル&スプリントの2階級制覇を達成し、充実期を迎えた4歳牝馬が、次はどんなパフォーマンスを見せてくれるか、今から楽しみだ。

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