【大阪杯】アルアイン復活V 北村友JRA・G1初V「結果を出すのがプロ」

 インを突いて抜け出すアルアイン(左)
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 「大阪杯・G1」(31日、阪神)

 春の中距離王決定戦を制したのは9番人気のアルアイン。17年皐月賞馬が底力を発揮して栄冠を手にした。北村友はデビュー14年目にしてうれしいJRA・G1初制覇。遅咲きの32歳がこれからもターフを沸かしてくれそうだ。2着は2番人気のキセキ、3着には4番人気のワグネリアンが入った。1番人気に支持されたブラストワンピースは6着に敗れた。

 この瞬間を待っていた。G1馬8頭が集う豪華な一戦を制したのは9番人気のアルアイン。17年皐月賞以来の勝利を春の仁川でつかみ取った。

 描いた通りだった。ラチ沿いの4番手で馬と呼吸を合わせると、直線は迷わずインへ。「枠が良かったし、前に行ける馬。追いだしてからの反応が抜群でした」。北村友がこう振り返るように、余裕たっぷりに先頭に立ったのは残り200メートルだ。あとは手綱を押して再加速。「気持ちのコントロールが難しいのは調教で感じていたので。あえてステッキは使わなかった」。癖を把握していたことが結果に結びつき、ホッとした表情を見せた。

 レース前に高速馬場を望んでいた池江師は驚きの様子。2分1秒0の遅い決着は理想の条件ではないはずだった。「緩い馬場は良くないけど、こういう馬場もこなせるようになった。体が変わってパワーもついた」。レースレコードで制したクラシック1冠目から2年が経過。成長した姿に目を細める。

 鞍上にとってはデビュー14年目にして初めて先頭で駆け抜けるG1のゴール板。願い続けていた景色だった。先週の高松宮記念は1番人気のダノンスマッシュ(4着)で悔しい思いをしたばかりとあって喜びはひとしお。「この1週間、気持ちをうまく切り替えることができませんでした。でも、レースには集中できた。結果を出すのがプロ。出せて良かったです」と胸を張り、「ケガをした時にいつも心配をかけているので、一番に喜びの声を聞かせてあげたい」と両親への思いも口にした。有力馬クロノジェネシスで挑む次週の桜花賞も楽しみだ。

 G1・2勝馬となったアルアインの次走は未定だが、指揮官は「種牡馬入りのためにマイルのG1も獲らせたい。箔(はく)を付けさせてあげたい」と3勝目に意欲。まだまだ快進撃は止まらない。遅咲きの腕達者とともに、これからもターフを沸かしていく。

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