【フィリーズR】デルニエオール、爆発力で桜切符つかむ 黄金配合で活躍は宿命か

 「フィリーズレビュー・G2」(11日、阪神)

 注目度はNo.1だ。2月の京都で2勝目を挙げたデルニエオールは、3冠馬オルフェーヴルの全妹という超良血。この血統らしく、現段階では“粗削り”という表現がピッタリだが、栗毛の馬体や負けん気の強さは偉大な兄をほうふつとさせる。現段階で桜花賞(4月8日・阪神、芝1600メートル)出走は微妙な立場。ここで優先出走権を手に入れ、堂々と本番へ向かいたい。

 馬名は仏語で「最後の金」。全兄にドリームジャーニーやオルフェーヴルを持つ超良血デルニエオールが、桜花賞出走を目指してトライアルに挑む。

 きょうだいやゴールドシップの活躍で競馬ファンに広く知れ渡る“黄金配合”だが、父ステイゴールドは15年2月5日に死亡。母オリエンタルアートも同年3月4日、デルニエオールを出産した3日後にこの世を去った。まさに「最後の金」。活躍が宿命づけられた忘れ形見に、期待を寄せるファンは多い。

 410キロ台の小柄な牝馬。さすがに現時点で偉大な兄と比べるのは酷だが、鮮やかな栗毛の馬体や気の強さはオルフェーヴルによく似ている。2勝目を挙げた前走で、勝負どころから一気に加速した姿は、兄同様にゾクゾクさせられるものがあった。

 また、ゴール入線後は「自力で引き返すことができずに、周りの騎手の協力もあって誘導してもらった」と池江師。そのやんちゃぶりもオルフェによく似ていて、小柄ながらも芯が強い。担当の斉藤助手は「小さい馬だけど、細くはない。パワーがある。スタミナもあって、心臓が強い」とポテンシャルの高さを感じている。

 現時点で桜花賞出走は微妙な立場。ここは何としても優先出走権を手に入れたい。「テンションは変わらず。少し高めも、いつもこんな感じなので。前回のように、集中して走ってくれれば」と同助手。“黄金配合”が放つ爆発力に注目だ。

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