ラサール石井「人間にファーストもセカンドもない」反響呼んだ発言の真意とは?「仮想敵」の危険性説く
参院選(20日投開票)に社民党から比例代表候補として出馬し、初当選を決めた俳優・タレントのラサール石井(69)が21日、都内で会見し、今回の選挙戦で反響を呼んだ「人間にファーストもセカンドもない」という言葉に込めた思いを明かした。
今夏の参院選で旋風を巻き起こした参政党の「日本人ファースト」という“キャッチコピー”へのカウンターとして、石井は公示日の3日、第一声の中で「人間にファーストもセカンドもない」というメッセージを発した。この言葉はネット上で賛否両論の大反響を呼び、正反対の意見が対立する社会の“分断”を可視化した。
石井は当選後の会見で、この言葉を発した背景について「日本で働いている外国人の方がたくさんおられるのに、よく『日本人ファースト』と言えるなと思ったんです。逆に言うと『(外国人に)乗っ取られちゃうよ、息苦しいよ』と思っておられる方が多いのではないかとも。ただ、日本から今、急に外国人の方がいなくなったらどうするのか。外国人が優遇されている、犯罪が増えたといったことも(ファクトチェックすれば)嘘だと分かる。それを言うなら、一番優遇されている外国人は基地の米兵だが、沖縄で性加害や暴行事件を起こした米兵のことは問題にしない。その辺に違和感があった」と説明した。
その上で、石井は「仮想敵を作って人が人を憎むというシステムを作り上げると、ゆくゆくは他国の人を殺すことが平気になる気持ちの醸成につながる。『人にやられて嫌なことは人にしない』ということがシンプルにみんなに伝われば」とも付け加えた。
さらに、石井は「確かに、経済的にも苦しくて、気持ちが弱っている時は、すごく強い、ギラギラしたものに、ワーッと行ってしまう気持ちは分かる」と“日本人ファースト”という言葉に共感した人たちの心情を指摘しつつ、「それで果たして良いのか」と問題提起。「カリスマの方に行くのではなく、国民は(為政者を)監視していかなきゃいけない。その辺も含めて考え方の違いを分かりやすい言葉で伝えていこうと思います」と国会議員としての心構えを語った。
(よろず~ニュース編集部)
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