キアヌ主演『ジョン・ウィック:コンセクエンス』世界中のアクション映画の要素がぎっしり!伊藤さとり語る

 ハリウッドでも活躍するアクションのできる俳優というと、アジアを代表する俳優はジャッキー・チェン、ドニー・イェンを筆頭に真田広之などがいるが、ハリウッド自体ではトム・クルーズの名前が上がるだろう。しかし他にも多数存在し、特に現在も続くシリーズもので成功を収めているひとりにキアヌ・リーブスがいる。

 こう書き連ねるとブルース・リーがハリウッドでカンフーを伝達した後のジャッキー・チェンのハリウッド進出で、アクションもできる俳優というポジションが加速した気がしてならない。その理由は香港のアクションスターはスタントマンと共に自身もある程度アクションが出来ないと映画に出られないからであり、長回しで驚異のアクションを展開することで人気を博してきたからだ。

 それらのスターから影響を受けたのがキアヌ・リーブスであり、彼と共に人気シリーズ『ジョン・ウィック』を手がける本作の監督であり格闘家であり数々のアクション大作でスタントを担当したチャド・スタエルスキだ。しかも『ジョン・ウィック』のアクションを「ガン・フー」と名付け、パート3となる「パラベラム」は完全に『死亡遊戯』だし『燃えよドラゴン』へのオマージュも目ですぐに確認できる。

 そんな彼らの最新作であり事実上の最終章となるパート4『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(9月22日公開)もまた、怒涛のアクション映画へのリスペクトが詰まった映画となっている。

 主人公である伝説の殺し屋ジョン・ウィックは亡き妻の愛犬を殺され復讐を始めるが、次から次へと災難が降りかかり、本作でついに世界の犯罪組織で構成される主席連合から追われる身に。冒頭はまさかの西部劇のような砂漠での乗馬によるガンアクション、続いては大阪を舞台に移し、キアヌ演じるジョン・ウィックをかくまった真田広之が見事な腕前でチャンバラを披露する。そこに現れるのはかつて友人であったドニー・イェン扮する盲目の殺し屋。このドニーがサングラス姿で白杖を使って驚きのアクションを展開してくれるのだ。

 そしてここで真田広之VSドニー・イェンという夢のバトルを私達は目撃する。このシーンでアクション映画ファンは歓喜すること間違いなしなのだ。途中、キアヌが多くの敵と戦うことになり、転がっていたヌンチャクで攻撃を始める展開にしても、本作の根底にブルース・リーに捧げる映画作りだったのではと想像してしまうほどだ。

 さらにもうひとつ注目して欲しいのは真田広之演じるシマヅの娘役を、ロンドンを拠点に活動するシンガー・ソングライターのリナ・サワヤマが演じているのだが、彼女のスタントダブルを『ベイビーわるきゅーれ』の主演・伊澤沙織が務めている点だ。というのも大阪パートのファイティングコーディネーターには『るろうに剣心』の川本耕史が担当し、多くの日本人スタントマンが登場し、日本の武器を使った面白いファイトシーンが展開される。その理由はきっとチャド・スタエルスキ監督自身が世界各国のアクションに敬意を払っており、リアルと共に“魅せるアクション”を探究しているからだろう。

 他にもシリーズ1からこだわった「犬への偏愛」における犬連れの新たな殺し屋だったり、パリの名所や意外な場所でのアクションを堪能できる本作は、シリーズを見なくとも楽しめ、アクション映画の真髄をエンターテインメントとして昇華する方法に特化したこだわりの作品として誰もが満足できるだろう。

(映画コメンテイター・伊藤さとり)

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