無免許当て逃げの木下富美子都議、登庁も反対議員のボイコットで委員会開かれず
今年7月、東京都議選の期間中に無免許運転で当て逃げ事故を起こし、書類送検されていた木下富美子都議が9日、東京都議会に登庁。都議選投開票日の7月4日以来、128日ぶりに公の場に姿を見せた。午後1時からは公営企業委員会に出席する予定だが、木下都議の出席に反対する議員が、委員会に先立って行われる理事会を退席。委員会の開催が不可能な状況となった。
理事会は委員会での討議内容を調整するための場で、各会派の代表と1人会派の議員が出席。関係者によると、木下都議は理事会の会場に入室したが、それと同時に木下都議の出席に反対する議員が退出。理事会が開催できなくなったことで、その後の委員会も開催することができなくなった。
赤のワンピースにジャケット姿に派手な指輪を身につけて現れた木下都議は、公営企業委員会を前に、経緯説明を行うため正副議長と10分弱の面談を行った。面談後、報道陣の取材に応じ「この度の私の行動で、本当に多くの皆さまにご迷惑をおかけしていること、大変申し訳ないと思っております。また、事故に遭われた方にお見舞いとお詫びの気持ちを申し上げさせていただきます」と謝罪。「免許停止中に車の運転をしてしまったこと、そこで事故を起こしてしまったこと、あってはならないことと深く深く反省しております」と述べた。
さらに「大変多くの方々からご意見、ご批判、お叱りの言葉をいただいてきました。議員辞職を求める声があることも承知しております。都議会におきまして2度の辞職勧告決議案がなされていたことも、大変大変重く受け止めております」と、進退について言及。その上で、1期目の4年間の活動成果などを語り、「議員を続けてほしい」という声もあったと弁明。「失われた信頼を回復できるよう、償うべき償いを行い、これからの議員活動で答えを導き出しながら、ご奉仕させていただきたいと思っております」と、辞職する考えはないことを強調した。
木下都議は、7月の都議選に、小池百合子都知事が特別顧問を務める「都民ファーストの会」の公認を受け、板橋区選挙区で出馬し再選を果たした。だが当選翌日の7月5日、選挙期間中に無免許運転で人身事故を起こしていことが発覚。同会から除名された。9月に道交法違反容疑で警視庁に書類送検された際には、免停期間中に6回にわたって無免許運転をしていたことも明らかになった。
木下都議は事故の発覚後、7月6日の当選証書授与式を無断欠席するなど、一切姿を見せず、雲隠れを貫いた。議会にも体調不良を理由に一度も出席せず、7月23日と9月28日には、都議会が辞職勧告決議を可決した。10月4日と14日には都議会から召喚状が送付されたが、こちらも“無視”する形を続けていた。
(よろず~ニュース編集部)