映画界監督ら蟹江敬三さん悼む

 3月30日に俳優の蟹江敬三さん(享年69)が胃がんのため死去していたことが分かってから一夜明けた5日、遺作となるテレビ朝日系「おとり捜査官・北見志穂」は予定通り5日夜に放送され、蟹江さんの最後の名演を伝えた。

 都内では映画監督の田中光敏氏(55)が映画「サクラサク」の初日舞台あいさつに登壇し、蟹江さんについて「頭の先から足のつま先まで役者。日本映画界にとって本当に惜しい方を亡くしました」と悼んだ。

 田中監督がメガホンを取った03年公開の映画「精霊流し」に蟹江さんが出演。最新作の「サクラ‐」には、蟹江さんの長男で俳優の蟹江一平(37)が出演している。田中監督は「(蟹江さんに)一平君は素晴らしい役者になると伝えたい」と話した。

 舞台あいさつには、主演の緒形直人(46)、女優の南果歩(50)らも登壇。南は「この作品に出会えて幸せ。人との出会いを大事にしていきたい」と感極まって涙した。

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