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行く先々で感じた親父の影 俺は俺

父・初代三波伸介(左)にインタビューされる俺(右)=(三波家提供)
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 親父と俺は関係ない!俺は俺だ!親父と人格は違うのだ。何度この言葉をつぶやいてきたことか。人さまからも「君は君だろ?」「親父は親父、君は君。」と散々言われてきた。でも、こう助言してくれる人は、たいてい無責任だ。本当に親父と俺は関係ないのか? 何十年も前の話。親父の亡くなった後、俺は一人で旅回りしていた。営業先から他の営業先を世話してもらい、キャバレーの司会等をやった。どうして旅に出たか?それは自分の実力を知りたかったからだ。でも、行く先々で「三波さんの息子さんだからよろしく。」と営業先からただし書きが付く。まるで領収書だ。

 思い切って映画のエキストラにも応募してみたが…最初は大部屋だったのに、なぜか二人部屋に変更された。撮影所で二人部屋は相当良い扱いだ。制作進行の人が言う。「三波さんの息子なんだって?照明スタッフから聞いたよ。早く言ってよね。」あぁ、ここでも親父の影が。

 さかのぼること40年前。小学生の時にわが小学校のクラスがフジテレビの小川宏ショーに出ることになった。親父と関係なくテレビに出るうれしさ!フジテレビに着き、生徒たちはひな壇に座る。フロアディレクターがなぜか俺を小川宏さんの横に座らせる。小川さんが「三波さんの息子さん?」と聞く。

 あぁ、また、親父か…。担任の先生は大勢の大人に囲まれ「三波さんの息子さんはどちらですか?」と聞かれている。大人たちが名刺を持って俺の所に来る。編成局何々の、制作部何々の、報道局うんぬん…取締役さんも来た。小学生相手に。あぁ親父ってすごいな。やっぱり、親父を抜きに俺って存在しないのかなあ?生涯、親父の影と戦うのか?そんなことも思った。

 小学生のある日。俺は美術展でダイヤモンド賞と言う最高の賞を取った。畳1枚分の大きな絵だ。作品が飾られ「減点パパ」の親父も現れた。審査員の人たちに親父が囲まれる。「あなたが伸一君のお父さん?」親父はものすごくうれしそうにうなずく。俺は俺だった!オツカレ!

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