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虎党になったオレを応援してくれたオヤジ

 初代三波伸介(左)と二代目(三波家提供)
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 俺と阪神タイガース。小学生の時、俺は水島新司先生の「男どアホウ甲子園」と言う素晴らしい漫画にハマっていた。そんな俺を親父はなぜか応援してくれた。当時、東京では少数派だった阪神ファン。周りの友達は圧倒的に巨人ファンが多いのだ。

 親父は、強烈なアンチ巨人だった。だから息子が阪神ファンになることを快く受け入れたというわけだ。徹底したアンチ巨人だったが、妙に巨人の選手に詳しく、巨人軍選手名鑑の隅々まで暗記していた。親父曰く「巨人と言う強大な敵を研究してこそ、真のアンチ巨人だ」と言う。ちなみにこの写真は「息子よ!より虎らしくあれ!」と星一徹ばりのセリフ回しで虎メークをしてくれたのだが、気の良い猫みたいで見事に笑いを誘ってしまった。

 親父が司会をしていた人気番組「笑点」は後楽園ホールで収録していた。収録現場を訪ねた俺は、親父と帰りを共にした。後楽園球場のそばをブラブラ歩く三波親子。よく太った親父と、そのミニチュア・デブの俺の姿は、道行く人の注目を集めたようだ。

 夕暮れの中、突然、親父が言う。「伸一、今日のナイターは巨人阪神戦だな。見ていくか?」巨人阪神戦はプラチナチケットだ。球場に入れるわけないと話す俺。親父は「チケット?お前、俺を誰だと思ってるんだ?」「お父さんでしょ!」「ボケるんじゃねぇ!お父さんは三波伸介だ!」と言うやいなや、俺の手を引き、後楽園球場の支配人室に入っていく。「倅(せがれ)がどうしても野球が見たいって言うから…」やれやれ俺のせいにされちまった。

 後楽園ホール史上最高の人気番組の司会者だから、支配人さんは気をつかってくれた。「伸一君、選手のサインもらおうか?誰がいい?」「藤田平選手」「あれっ?巨人ファンじゃないの?」俺の口をふさいで部屋を出る親父。果たして超満員の後楽園球場に、身体の大きい親子の席はあるのか?着いた先は…ウグイス嬢のアナウンス室だった。オツカレ!

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