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ずん・飯尾和樹 見た目はおじさんも心は少年 シュール過ぎるギャグが武器

 “おじさんブーム”と言われる今、お笑いコンビ・ずんの飯尾和樹(51)の活躍ぶりが注目されている。「ペッコリ45度」や「よろけたついでに由美かおる」などのシュールすぎるギャグを武器にバラエティー番組で大活躍するほか、先日最終回を迎えたTBS系ドラマ「私の家政夫ナギサさん」などドラマにも多数出演。30歳で結成した「ずん」は、今年で20周年を迎えた。芸歴30年。普通に見えるけど普通のおじさんじゃない!?そんな飯尾の魅力に迫る。

 「うれしいですね~」と現在の活躍をゆるく喜ぶ飯尾。「よく『親戚のおじさんみたい』とも言われますよ」。親しみやすい雰囲気が多くの視聴者の心をつかんでいる。

 中年男性同士の恋愛を描き、高視聴率を記録したテレビ朝日系「おっさんずラブ」(18年)などをきっかけに“おじさんブーム”が到来している。先ごろ放送終了した「-ナギサさん」も女優・多部未華子(31)演じる主人公のおじさんへの恋心をテーマにした。

 「-ナギサさん」には飯尾も出演。本人いわく「デレデレしてるおじさん」を好演した。これまでもTBS系「アンナチュラル」(18年)など多くのドラマにも出演しており「バラエティーと全然違って、社会科見学みたい」と楽しそう。図らずも、おじさんブームの中心的な存在になっているが、「おじさんが光を浴びるなんてありがたいですね~。おっさんがかわいいなんて、若いうちから母性が強いんでしょうか」。控えめだがまんざらでもない様子だった。

 私生活でもおじさんらしさを発揮。結婚7年目になる妻(39)には「やっぱり怒られますよ。最近はいつまでたっても僕がiPadの操作を覚えないんで、『貸して!』って言われて『すいません』って言いましたね」。妻の前でも「ペッコリ」が多発する日々だ。

 幼い頃から「のんびりしているのか、だらしないというか…」という飯尾。お笑いの世界を目指したのは高校卒業後だった。大学受験に失敗し、劇団の養成所も2カ月で辞めた。そんな中、先輩が「これ欽ちゃん(萩本欽一)の事務所じゃない?」と見つけたのが五反田にある「浅井企画」の看板。面接した際に、バレーボール部時代に培った「ハイッ!」という返事が当時の常務に気に入られ、1990年、晴れて事務所所属となった。

 その年のうちに、ルー大柴(66)の舞台でデビュー。1年で解散した「チャマーず」、5年で解散した「Laおかき」を経て、自身3組目のコンビ「ずん」を2000年に結成し、今年20周年を迎えた。相方・やす(50)とは今でも同じ楽屋で過ごすほど仲が良く「やすがいなかったら無理でしたね」と感謝している。

 「これだけチャンスをつぶしてきた人間はいない」。芸歴30年。売れない時代が長かった。「今はスベるのも『生きている証し』だって考えるんですけど、20代の頃は、スベると怖くて二度と前に出れなかったんですね」。ご飯が食べられなくなることもしばしば。40歳で3カ月間の清掃バイトも経験した。

 世間の反応とは裏腹。周囲は“認めて”いた。「キャイ~ンとか関根さんとかに会ったりすると、楽屋とかで笑ってくれたりしてね。『やっぱりおもしろいな』なんて言われると、こんな一流の人たちが言うんだからいけるのかなって。そこで痛み止めの注射を打って過ごしていましたね」

 ずん結成後は事務所の先輩・関根勤(67)が出演していたこともあり、フジテレビ系「笑っていいとも!」などに出演。ブレイクしきれない時代も、多くの先輩に助けられた。

 「仕事が減った時でも、さんまさんの特番、とんねるずさんの特番、さまぁ~ずさん、内村さんとかに呼んでもらって“景色”を見れた。もっと頑張ればこういうところに来られるんだなとかね。だから腐らなくてすみましたね」

 現在ではテレビのレギュラーが8本。フリーアナウンサー・田中みな実(33)との共演で話題となった「明治TANPACT」を含め、CM4本に出演。まさに“売れっ子”芸人となった。

 タモリ(75)に「時代を追ったら追いつけない。でも、飯尾は昔からやっていること変わらないよね」と言われたことがあるという。飯尾は「人の前に出て人を笑わせたいなんて、ガキじゃないんだからね~」と苦笑い。つまり、少年のままおじさんになってしまったのだろうか-。

 代表ギャグ「ぱっくりピスタ~チオ」が生まれたのも小学生時代だった。父が食べていたピスタチオの語呂が気に入り、翌日、友達の耳元で「ピスタチオ」と言うと、友達が大爆笑。「本当にド深夜ラジオみたいな笑いでね。そういう子どもでしたよ」と回想した。

 「いま思えば小さい頃から人を笑わせるのが好きだったのかもしれないですね。周りの友達が笑ってくれたっていうのはありますよ。男だけでゲラゲラ笑って、いつまで同じ事やって笑ってるんだよみたいなね」

 幼い頃から飯尾のスタイルは変わらないようだ。

 現在の夢を聞くと、思いの外、力強く答えが返ってきた。

 「しびれるくらいのお笑い番組をやってみたい。ネタでもいいし、即興でも良いし。あと、僕にMCを任せてもいいって言ってくれる勇気のあるスタッフがいれば、MCもやりますよ」

 おじさんに見せかけた少年、飯尾の夢は終わらない。

 ◆飯尾和樹(いいお・かずき)1968年12月22日生まれ、東京都出身。お笑いコンビ「チャマーず」「Laおかき」を経て、2000年に後輩だったやすと「ずん」を結成。ボケ担当。現在のレギュラーはテレビ朝日系「マツコ&有吉 かりそめ天国」、同局「これって私だけ?」、TBS系「パパジャニWEST」、フジテレビ系「さんまのお笑い向上委員会」など。著書「どのみちぺっこり」(PARCO出版)が発売中。

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