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時代は変わってもアーティストはものを生み出すことが性

 私はポップスで育ってきた人間なので、大衆音楽というフィールドの中でヒットを出す醍醐味はもう十分味わわせてもらったと思いますし、人々の記憶に残る何曲かがあるのは、とても幸せなことだと思います。

 音楽は永遠に続いていくものですが、音楽ビジネスのあり方は今や転換期です。ここ数年で大きく変貌し、今は誰も先が見えていないカオスの時代だと感じています。

 今はヒット曲の価値観のようなものがとても希薄になってしまって、老若男女みんなが口ずさむ曲、時代を象徴する曲が生まれにくくなっているのが現状です。一方でパソコンの発達によって、誰もがちょっとした知識があれば作品を作り発表できる時代になったのは、ものすごくいいことだと思います。

 音楽を聴く方法=メディアは、時代と共に変わってきています。レコード、カセットテープ、CD、MD、今ならファイルそして無形のストリーミング。でもそれは聴くための手段であって、音楽を聴くことの価値観は変わらないはず。たとえ音楽を収めた物体が無くなっても、音楽への対価は適正でなければいけないはずです。その対価があってこそ、アーティストも音楽家も、さらには音楽産業自体も成り立ち、新たな作品を生み出す糧になるはずです。さて、音楽文化は今後どのようになっていくのでしょうか?

 そうした難しい時代であっても、やはりアーティストはものを生み出すことが性です。私自身も当然自分の音楽に対峙し、新たな創作に向き合うつもりです。興味の矛先は単純に歌を作ることだけではなく、ジャズやクラシック、さらには総合的なミュージカルなどに向かっています。今まで培ってきたもの、新たに吸収していくもの、今後自分の音楽がどう進化していくかワクワクしながら作曲に向かっています。

 昨年、アルバム「Touch the Sun」を出した意味は、私は洋楽の影響を受けて日本の歌を作ってきましたが、本当の原点である洋楽そのものを作りたかったからです。全編英語詞で海外のボーカリストを起用しました。これも新しい私の試みの一端で、創作の夢はまだまだ続きます。

 私のコラムは今週で最終回です。7カ月間お読みいただき、ありがとうございました。また、どこかでお会いしましょう。(おわり)

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