まもなく日本テレビを退社してから丸１年。つまりは、タレント活動を始めてから丸１年を迎えます。周りの方からは「えっ、まだ１年たっていなかったんだっけ！？もっと前から芸能活動を始めていたと思った！」と、よく言われます。

　この１年は、本当に早かった！「○月×日は何をしていて、こんなことを考えていた！」と説明できるくらい、毎日をしっかりと記憶しているのに、体感速度は一瞬。目の前を新幹線が通り過ぎていくときの、あの感じです。シューンッ！…「わっ、はや～！」ってな感じで、自分のことなのに、まるで人ごとのような。芸能界の右も左もわからず、なりふり構わず進んできましたが、反面、とても冷静かつ客観的に自分のことを分析しながら過ごしていたように思います。

　退社直前、私の心の師匠であるますだおかだ・岡田圭右さんから、芸能活動を始めるにあたってあるアドバイスをいただきました。「人生一度きりやから、やりたいことをやったほうがええ。自分がやりたいと思うことを楽しくやれたら一番。」－。

　１年がたち、この言葉の意味を実感していくのと同時に、その難しさを大きく感じるようになりました。最初は新鮮で、ただただ楽しい毎日。自分の夢に向かって新たなスタートを切ったことにワクワクが止まらなくて、不安に感じることも含めて全部を楽しめていました。

　しかし、自分を取り巻く環境の変化に戸惑い、“この仕事をしている意味って何だろう…”と、日を追って真剣に考えるようになっている自分がいたんです。

　最近、あるファンの方からいただいた手紙を読んでハッとしました。「楽しそうにしているまりえさんを見ているのが楽しいです！」という一文を見た瞬間、頭で考えるよりも前に涙が出ていました。自分が楽しむことで周りの方が楽しんでくださるのが私の芸能活動の目標であるのに、一番大切なことを忘れていたなんて…。「ファンの方は自分の鏡」。そんな言葉を聞いたことも、同時に思い出しました。

　岡田師匠の言葉をあらためて胸に刻んで、２月１日に２年目のスタートを切りたいと思います。みなさまと一緒に楽しんでいけるように、ど直球勝負で！！…今シーズンは、ちょっとだけ変化球も覚えられるように頑張ります。