落合博満氏「エサをまいた」史上初の同率首位決戦「10・8」の本塁打は究極の心理戦…被弾の今中慎二氏「言葉を覚えてた…」
テレビ東京「一流が目撃!野球サッカー伝説の優勝決定瞬間ランキング」が8日、放送された。
一流アスリートの証言をもとに驚がくさせられたスポーツの名場面を振り返る。
1994年10月8日、プロ野球史上初めてリーグ戦・最終戦時の勝率が同率首位で並んだチーム同士の直接対決がクローズアップされた。
ともに129試合を終えた時点で69勝60敗0分、球史に残る最終決戦に臨んだのは巨人と中日。この日は、巨人OB・元木大介氏、村田真一氏、中日OB・今中慎二氏、山本昌氏を招いて世紀のゲームを振り返った。
同試合に先発した今中氏は、初回を三者凡退に抑える好調な滑り出しを見せたが「このときに、もう、おかしいと思っていたんですよ。僕。初回のときに…。僕、三者凡退の立ち上がりって、ほとんどないんですよ。川相(昌弘)さんが空振り三振する自体、おかしいなと思ってたんです」と、名手・川相昌弘氏の三振の仕方に微妙な違和感を覚えていたと話した。
村田氏は「今中(の投球)にクセがあるっていうんで。俺ら、ビデオで野手は全員見ましたよ」と今中氏の違和感が的中していたことを証言。元木氏は「グローブの所から、ちょうど足を上げた時に、手首が立ってるんですね。そのときはカーブなんですけど。真っすぐのときはグローブにくっついていたんです」と振り返った。
序盤の大きなターニングポイントになったのは、巨人の4番・落合博満氏が放った先制のソロホームラン。VTR出演した落合氏は、前年まで中日で今中氏とチームメートだったことに触れつつ「今中は、なんせ力勝負してくるってのは分かってるんで。もう何があったって、まっすぐ」と直球を狙い打ちしたと明かし「中日にいる時なのかな。今中に『お前のカーブだったら、俺、いつでも打てるぞ?』って言ったことあるんです。あれから今中は俺にカーブを投げなくなった。ちゃんとエサまきはしてるんです」と話した。
今中氏は、落合氏のVTRを見ながら「ずっと(言葉を)覚えてますよ…。これが邪魔なんですよ。この言葉が…。そのエサに食いついてるんですよ…」と悔しそうに振り返った。
VTRの落合氏は「必ず来るのはインサイドのまっすぐ。そこのコントロールミスがあるかないかっていう。それだけなんです」と解説。今中氏は「やらしい人やなぁ…。(落合氏との会話で)カーブが投げづらくなって…。で、『まっすぐで押し込もう、押し込もう…』って、ずっとやってた」と唇を噛んだ。
今中氏と落合氏は3回表に二度目の対戦。ランナーを二塁に置いて、落合氏が詰まりながらもライト前に運んで勝ち越した。
落合氏は「ポテンヒット。あれが本当の(今中氏、本来の)インサイドで。あのボールをどうするかっていうのが今中との勝負。それを、あそこ行っちゃいけないものが…。たまたま、あそこに行って勝ち越ちしたっていう」と解説。
今中氏は「頭に来ましたね…。インコース、絶対に抑えてやろうと思っていったのが、人のいない所に…。顔には出さないですけど、もう、はらわた煮えくり返ってましたから。だから、そっから何が起こってるかほとんど覚えてない…。たった3対2になって、1点差なのに。あんなに、ちょっとムカついたヒットなかったですね…」と話した。
同試合では「伝説の三本柱」と呼ばれた巨人の槙原寛己氏、斎藤雅樹氏、桑田真澄氏といったスーパーエース級3人が登板。史上初となったリーグ戦の最終決戦を超豪華リレーで制した。
